平成16年第3回( 6月)定例会 ┌────────────────
┐ │ 平成16年6月 │ │第3回高松
市議会(定例会)
会議録│ │ 6月16日(水曜日) │ └────────────────┘ 午前10時7分 開議 出席議員 39名1番 池 内 静 雄 2番 伏 見 正 範 3番 鎌 田 基 志4番 岡 優 5番 中 村 順 一 6番 妻 鹿 常 男7番 菰 渕 将 鷹 8番 山 田 徹 郎 9番 岡 下 勝 彦10番 山 下 稔 11番 大 橋 光 政 12番 大 浦 澄 子13番 山 田 勲 14番 天 雲 昭 治 15番 宮 本 和 人16番 三 笠 輝 彦 17番 竹 内 俊 彦 18番 香 川 洋 二19番 大 塚 寛 20番 谷 本 繁 男 21番 大 山 高 子22番 松 下 愛 信 23番 住 谷 幸 伸 24番 宮 武 登司雄25番 岩 崎 淳 子 26番 三 好 義 光 27番 二 川 浩 三28番 綾 野 和 男 29番 植 田 真 紀 30番 吉 峰 幸 夫31番 桧 山 浩 治 32番 森 谷 芳 子 33番 亀 割 浩 三34番 鍛冶田 智 育 35番 野 口 勉 36番 梶 村 傳37番 藤 井 康 子 38番 多 田 久 幸 39番 山 崎 数 則 ───────────────────── 欠席議員 1名40番 綾 野 敏 幸 ─────────────────────
議会事務局出席者事務局長 金 子 史 朗
事務局次長総務調査課長事務取扱 宮 本
弘議事課長 川 原 譲 二
議事課長補佐 宮 治 孝
哲議事係長 南 岳 志
議事課主査 山 上 浩 平 ───────────────────── 説明のため会議に出席した者市長 増 田 昌 三助役 井 竿 辰 夫 助役 廣 瀬 年 久収入役 中 村 榮 治
水道事業管理者 吉 峰 政 登教育長 浮 田 清
市総務部長 熊 野 實
企画財政部長 横 田 淳 一市民部長 氏 部 隆
健康福祉部長 岡 内
須美子環境部長 多 田 茂 産業部長 田 阪 雅 美都市開発部長 中 西 圀 弘 土木部長 久 米 憲
司消防局長 冨 永 典 郎 教育部長 塩 津 政
春文化部長 香 西 良
治総務部次長 合 田 彰 朝
総務部次長庶務課長事務取扱 小 山 正
伸企画財政部次長 井 上 哲
企画財政部次長財政課長事務取扱 岸 本 泰 三
市民部次長 間 島 康 博
健康福祉部次長 冨 田
繁環境部次長 田 中 豊 彦
産業部次長 池 尻 育
民都市開発部次長 塩 田 章
土木部次長 西 岡 慎
吾消防局次長 黒 川 守
教育部次長 藤 田 容 三
文化部次長 馬 場 朋 美 秘書課長 細 川 公 紹 ───────────────────── 議事日程 第2号諸般の報告日程第1 議案第66号から議案第75号まで 議案第66号 平成16年度高松市
一般会計補正予算(第2号) 議案第67号 高松市消防団員にかかる
退職報償金支給条例の一部改正について 議案第68号 高松市
火災予防条例の一部改正について 議案第69号 高松市印鑑条例の一部改正について 議案第70号
高松テルサ条例の一部改正について 議案第71号
香川中央都市計画事業太田第2
土地区画整理事業施行条例の一部改正について 議案第72号
工事請負契約について(
東部下水処理場水処理施設電気設備増設工事・
日新電機株式会社四国支店) 議案第73号
工事請負契約について(
東部下水処理場水処理施設機械設備増設工事・
株式会社荏原製作所四国支店) 議案第74号
工事請負契約について(
西部ポンプ場沈砂池機械設備工事・
前澤工業株式会社岡山営業所) 議案第75号 路線の廃止について(西植田町87号線) (質疑〈各
会派代表質問〉) ───────────────────── 本日の会議に付した事件日程第1 議案第66号から議案第75号まで ─────────────────────
○議長(谷本繁男君) これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。 ────────
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△諸般の報告
○議長(谷本繁男君) 日程に入るに先立ちまして、この際、諸般の報告をいたします。 議発報第7
号経営状況を説明する書類の受理については、お手元に配付してあるとおりであります。 以上で諸般の報告を終わります。 ────────
~~~~~────────
△日程第1 議案第66号から議案第75号まで
○議長(谷本繁男君) 次に、日程第1議案第66号から議案第75号までを一括議題といたします。 それでは、これより質疑に入るのでありますが、まず、各会派の代表質問を行います。 順次、発言を許します。3番
鎌田基志君。 〔3番(
鎌田基志君)登壇〕
◆3番(
鎌田基志君) 平成16年第3回定例会に臨み、私は、同志会を代表して市政全般にわたり質問をいたしますので、市長並びに教育長の明快かつ積極的な答弁を期待するものであります。 初めに、新・高松市
総合計画についてお伺いいたします。 本市の市政運営の基本的な指針である新・高松市
総合計画の
前期基本計画が来年度終了することから、平成18年度からスタートする
後期基本計画の策定が今年度から2年間かけて行われることになっております。この基本計画は、
総合計画における長期的な施策を具体化し、中期的に必要な
基本的施策を総合的かつ計画的に示すもので、
主要事業計画の基礎となる非常に重要なものであることは言うまでもありません。計画の策定に当たっては、時代の趨勢として、また、市民と行政との協働を推進するという点からも、
市民意識調査や
パブリックコメントの実施など、市民の広範な意見を取り入れることが必要であります。 また、本市の財政状況は依然として非常に厳しく、国の
三位一体改革の影響もあり、今後さらに厳しくなることも予想されることから、限られた財源を、いかに効率的・重点的に配分するかが問われており、計画策定に当たっては、今年度予算編成と同様、徹底的な「選択と集中」に留意すること、そして、国の
規制緩和策を活用することや市民団体の積極的な参加など、予算を必要としない手法を事業に積極的に取り入れることも必要であると考えます。 さらに、現在、本市では六つの町と、それぞれ
合併協議を進めており、今後策定される
建設計画との整合性も図っていかなければなりません。また、
合併協議会の帰趨については流動的な要素もあり、いまだ最終的な新市の形が見えないことから、策定に向けての
スケジュールに影響が出ることも考えられます。 いずれにいたしましても、
前期基本計画での
取り組みを振り返り検証することはもちろんのこと、多様化する
市民ニーズや本市を取り巻く環境の急激な変化にも的確に対応した上で、見直すべきところは大胆に見直しながら
後期基本計画を策定し、目指すべき都市像の実現に向け、着実に施策・事業を展開していかなければなりません。 そこで、お尋ねいたしますが、新・高松市
総合計画における
前期基本計画の、現時点での成果と評価についてお聞かせいただくとともに、
後期基本計画の策定に当たっての基本的な考え方と、策定に向けた今後の
スケジュールをお示しください。 次に、市町合併についてお伺いいたします。 本市では、塩江町を皮切りに、香川町・国分寺町・牟礼町・香南町・庵治町と、ここ1年間で6町との
合併協議会が設置され、各協議会の協議の進捗状況は、協定項目の調整が順調に進んでいる塩江町から、今月2日に協議を始めたばかりの庵治町まで大きな開きがあることに加え、
合併協議に対する町の姿勢や考え方にも温度差があるようです。 ところで、今月10日に開かれた綾上町・綾南町・国分寺町
合併協議会において、約48億円に上る国分寺町の
上水道事業債務が合併後の重荷になるとして、綾南町長が同
合併協議会から離脱する意向を表明したことにより、同協議会は今後の活動の休止を決めたようであります。 御承知のとおり、国分寺町は本市とも並行して
合併協議を進めておりましたが、今回の休止によって本市との協議会に一本化され、今後、本市との
合併協議が円滑に進むことを期待するものであります。 そこで、お尋ねいたしますが、綾上町・綾南町・国分寺町
合併協議会が休止を決めたことに対する受けとめについてお聞かせください。 このような中、去る5月、来年3月末に失効する
合併特例法が改正され、
合併特例債の発行などの財政上の優遇措置が1年間延長される経過措置が盛り込まれましたが、合併までの手続としては、
市町村議会の議決を経て、来年3月末までに県へ合併の申請を行う必要があることから、
合併協議会の設立は6月議会がリミットであると考えられ、綾上町や綾南町の動向は流動的であるものの、本市との
合併協議の枠組みは一応整った感があります。 このようなことから、今後、
合併協議が進み、ある程度の合併後の市の将来像が具体化された時点で、市長みずからが、新しい市の将来像はもちろんのこと、財政状況や
経費削減額などについて住民に対して説明をすべきであると考えます。 そこで、お尋ねいたしますが、今後、合併後の市の将来像や具体的なメリットなどについて住民に示す考えをお聞かせください。 ところで、私は、市町合併を推進するに当たっては、
現行合併特例法に基づく
合併特例債の発行などの国や県の財政支援を受けるべく最善の努力をしていくことが大前提であると考えておりますが、
合併特例法の適用を受けるためには、先ほども申し上げましたが、
建設計画を初めとする
合併協定項目について、年内には協議を終える必要があると思われます。 しかしながら、塩江町との
合併協議会では、昨年6月に協議が始まって以来、1年間で10回の協議会を開催しておりますが、まだ協議項目の調整は終わっていないことを考えますと、これから年末までの半年間で、すべての協定項目の調整を終えるためには、塩江町以外の
合併協議会においては、1回当たりの会議で協議する項目をふやすなど、より効率的・効果的な
合併協議を行っていく必要があることは明らかであります。 そこで、お尋ねいたしますが、
合併特例法の改正を踏まえた、本市の合併までの
スケジュールについてどのようにお考えなのか、お聞かせください。 ところで、新しい市の将来に対するビジョンである
市町建設計画は、今後、各
合併協議会において策定が進められていきますが、本市においては、すべての町と編入合併となると予想され、原則として、編入される町のみを対象とした
建設計画になるものと考えられます。 この
建設計画に基づいて行われる事業は、一定の条件のもと、財政上の優遇措置を受けることができますが、その中心となる
合併特例債は、充当率が95%、
元利償還金の70%を
普通交付税で措置できることから、他の市債に比べ非常に有利ではあるものの、一般財源の負担も必要であること、また、その
発行可能額は、合併する町の人口により算出されることから、当然、差異があること、また、先進地では、
合併特例債を活用する予定であった事業が、実際には認められなかった事例が、よくあるようです。 このため、各
建設計画における主要事業の選定に当たっては、まず、目指すべき都市像を描くことは当然でありますが、さきに申し上げたことに十分留意するとともに、非常に厳しい財政環境を勘案し、
合併特例債の発行規模などを慎重に検討する中で、一定程度、統一した基準を設定することにより、各町との公平性が保たれ、円滑に協議を進めていけるのではないかと考えます。 そこで、お尋ねいたしますが、
建設計画の主要事業の選定に当たっての基本的な考え方についてお聞かせください。 次に、行財政問題についてお伺いいたします。 先日公表された、
民間シンクタンクが実施した人口10万人以上の市区のうち、205の市区について、75項目にわたる
行財政改革評価結果によりますと、本市は「財政運営・予算編成」については9位、総合では20位となっており、平成8年度以来3度にわたる
行政改革計画などの着実な推進の結果であると評価しているところであります。 ところで、本市では、現在、昨年7月に策定された新
行財政改革計画に基づき、平成17年度までの3年間を
短期集中改革期間と位置づけ、
行財政改革に取り組んでおりますが、先日公表された、初年度である平成15年度の
取り組み結果報告によりますと、具体的な
取り組み項目である277項目のうち263項目について実施または着手したことにより約31億2,000万円もの経費の節減が図られるなど、大きな成果が上がっているようであります。今後とも計画の推進に当たっては、適正な進行管理を行うことはもちろんのこと、大胆な実行力も必要であると考えます。 そこで、お尋ねいたしますが、新
行財政改革計画における昨年度の
取り組み結果に対する評価をお聞かせいただくとともに、同計画の推進に向けた今後の
取り組みについても、あわせてお聞かせください。 ところで、景気の低迷で税収が伸び悩む中、平成14年度の市税の滞納額は約38億9,500万円、そのほか、
国民健康保険料などの滞納額は約14億5,700万円にも上り、その滞納額の縮減が課題となっております。本市では、平成14年9月に
収納対策推進本部を設置し、昨年7月には管理職員による
市税徴収特別対策事業を実施するなど、
市税収納率の向上に一定の成果を上げているようであります。 しかし、今後は、市税のほか、
国民健康保険料や
住宅使用料などの
各種収入金についても、市民の納税・納付意識の高揚を図り、収納率を向上させる
取り組みが必要であります。 そこで、お尋ねいたしますが、
市税徴収特別対策事業の実施に当たり、対象を市税だけでなく、すべての収入金に拡大する考えについてお聞かせください。 これまで滞納額を縮減するため、県に対して、県内すべての自治体で構成する
滞納整理組合の設立を要望してきたところでありますが、去る4月27日に、香川県
市町長会議において、税の滞納案件を専門的に処理するための全県組織の設立について県から提案され、今月8日には、その組織として(仮称)
香川滞納整理機構の設立に向けた初の検討会が開かれました。この整理機構は、特に回収困難な高額の滞納案件を市や町から受託し、これまで各市町が独自で行うことが困難であった
差し押さえ物件の公売などを行うこととしているようであります。 このような組織の設立は、まだ全国でも珍しいようでありますが、仄聞するところでは、既に実施している茨城県では、平成15年度における実際の徴収額は約8億1,800万円で、
納付約束額などを含めると約37億7,000万円と大きな成果が上がっているようであります。本市としても、県都として主体的な役割を担うべく、実効性のある組織の設立に向け取り組んでいかなければなりません。 そこで、お尋ねいたしますが、(仮称)
香川滞納整理機構の設立に対する所見と、設立に向けた今後の
取り組みについてお聞かせください。 ところで、今定例会に、高松市
土地開発公社への34億5,000万円もの貸付金に係る補正予算が提出されております。
土地開発公社は、自治体にかわって土地を先行取得することを主たる役割としておりますが、長期にわたる景気低迷などから、全国的に保有期間が長期化し、金融機関からの借入金に対する金利負担の増大が運営の圧迫要因の一つとなっております。 本市も例外ではなく、今回の
土地開発公社への貸付金の内容は、平成8年に新
市民会館建設予定地として取得したものの、その後、新市民会館が
シンボルタワー内に整備されることになり、本格活用されることなく現在に至っている
サンポート高松のA1街区について、その購入に係る同公社の、銀行からの借入金をゼロにし、金利負担をなくすため
財政調整基金を取り崩し、無利子で貸し付けるということのようであります。 今回貸し付ける34億5,000万円については、平成18年度中に返済される見込みであると聞き及んでおりますが、昨年10月に示されました
中期財政収支見通しの試算によりますと、平成17年度には約67億円、平成18年度には約107億円の財源不足が見込まれておることに加え、国の
三位一体改革の行方によっては、さらに財政的に苦しくなることも考えられることから、34億5,000万円もの巨費を一般財源から拠出し、果たして財政運営に支障を来さないか、懸念されるところであります。 そこで、お尋ねいたしますが、今回の
土地開発公社への貸付金に対する基本的な考え方についてお聞かせください。 今回の貸付金の返済期限の目途である平成18年度までには、時間的に十分な猶予はないことから、早急にA1街区に関する
活用検討委員会を立ち上げるなどし、本格活用について速やかに検討していかなければならないと考えますが、時間的な制約を気にする余り、不十分な検討結果に終わってしまっては元も子もありません。市中心部の得がたい貴重な市民の財産であることから、将来に禍根を残すことのないよう、市民の幅広い意見を聞く中で、だれもが納得でき、後世の批判にも耐え得る活用方法を慎重に検討しなければなりません。 そこで、お尋ねいたしますが、検討組織の設置も含め、
サンポート高松A1街区の
本格的活用策についての基本的な考え方と今後の
スケジュールについてお聞かせください。 さて、同公社が抱える保有地はA1街区だけではなく、その他の保有地に係る金利負担は依然として残り、今回の貸し付けにより問題が解消されるわけではありません。用途が具体的に決まった上で保有しているのならばともかく、A1街区のような低利用あるいは未利用となっている
先行取得用地に関しては、全国的な問題となっているところでもあり、
土地開発公社のあり方についても検討する時期にあろうかと思います。同公社は、本市の出資により設立され、本市の債務保証を得て金融機関から借り入れを行い、本市が買い戻すという前提の上で土地を取得していることから、損失が発生すれば、最終的には、当然、設立団体である本市の負担となるため、未利用地の解消に向け積極的に取り組まなければなりません。 そこで、お尋ねいたしますが、現在、A1街区を除き、
土地開発公社が保有する土地と借入金の状況をお示しいただくとともに、今後の対応についてお聞かせください。 次に、
フリーゲージトレインの導入についてお伺いいたします。 次世代の高速鉄道として注目されてきた
フリーゲージトレインは、昨年、坂出-
松山間で、また、ことしの夏以降には初の
新幹線区間での走行実験が予定されており、
国土交通省では、平成20年ごろの実用化を目指しているようであります。 将来の道州制の州都を考えるとき、
フリーゲージトレインの高松への導入は重要な要素であると思いますが、
フリーゲージトレインが四国に導入されますと、
山陽新幹線と瀬戸大橋線の間が乗りかえなしで直通運転され、高松と新大阪の間を1時間32分で結ぶことが予測されていることなどから、交流人口の増大や地域経済の活性化などが大いに期待されるところであります。 また、去る3月、グランドオープンした
サンポート高松は、鉄道・船・バスなど、海陸交通の結節拠点としての高次の機能を有しており、
フリーゲージトレインが導入されますと、一段と
交通結節機能が強化され、
サンポート高松との相乗効果も加わり、
環瀬戸内海圏の中枢・中核都市にふさわしい
都市づくりに大いに寄与し、拠点性の飛躍的な強化につながるものと期待されます。 これまで我が同志会としても、
フリーゲージトレイン導入に積極的に取り組んできたところでありますが、今後ますます誘致合戦が激しくなってくるものと思われます。 そこで、岡山県や岡山市はもちろんのこと、香川県内、また、四国内の自治体とも連携を密にする中で、官民一丸となって導入に向けた
取り組みを一層推進することはもちろんのこと、
フリーゲージトレインのメリットを十分に市民に周知し、導入に向けた地元での機運を高めていかなければならないと考えます。 そこで、お尋ねいたしますが、
フリーゲージトレインの早期導入に向けて、今後とも積極的に取り組む考えについてお聞かせください。 次に、
高齢者福祉についてお伺いします。 昨年、
厚生労働省が
訪問介護事業者などを対象に初めて実施した家庭内での高齢者
虐待に関する全国調査では、介護疲れや痴呆による言動の混乱が
虐待の要因の大半であり、また、息子による
虐待が最も多く、
虐待を受けている10人に1人が生命にかかわる危険な状態であるなど、高齢者への
虐待問題の深刻さが浮き彫りになりました。これを受け
厚生労働省では、相談窓口の設置や介護に悩む家族の
支援体制整備などを柱とする
虐待防止策の検討に乗り出し、平成18年度の実施を目指しているようであります。 現在、本市では、高齢者
虐待に対して、
福祉事務所窓口や
市民相談コーナー、また、地域の
老人介護支援センターにおいても相談に応じているようであります。 しかしながら、高齢者の
虐待には、殴ったり、ベッドに縛りつけるなどの身体的
虐待のほか、無視するなどの心理的
虐待や日常生活に必要な金銭を使わせない経済的
虐待、食事を与えない介護放棄などといった、さまざまなものがあることから、状況に応じた的確かつ慎重な対応が求められるものと考えます。現在、本市では、高齢者への
虐待に対する対応についての
マニュアルは、まだ作成されていないようでありますが、多種多様な状況に応じた対処方法や
虐待を発見した場合の連絡体制などをまとめた
虐待防止マニュアルを早急に作成しなければならないと考えます。 そこで、お尋ねいたしますが、高齢者への
虐待防止マニュアルの作成を含め、
虐待防止に向けた
取り組みについてお聞かせください。 ところで、高齢化の進展とともに、
痴呆性高齢者が増加傾向にある中、少人数による共同生活の中でケアする
在宅サービスである
痴呆性高齢者グループホームは、住みなれた地域で暮らしたいという当たり前の願いを実現する場として、痴呆介護の切り札として期待され、整備が促進されてきました。 このような中、
グループホームは
特別養護老人ホームなどの
介護老人福祉施設と違い、民間企業などでも開設できることや収益の安定性などから、多様な業種の事業者の参入が相次ぎ、
独立行政法人 福祉医療機構の調査では、全国で、
介護保険制度導入前の平成12年3月末の266カ所に比べ、今年3月末には約17倍の4,585カ所に急増しているようであります。 同様に、本市においても、平成12年3月末には全く開設されていなかったものの、今年3月末には19カ所もの
グループホームが開設されており、その後も整備が急速に進み、現在では、着工しているものを含めると約38カ所もの
グループホームが整備されているようであります。 そこで、お尋ねいたしますが、本市の
グループホームが
介護保険制度導入後、急増した原因をどのようにお考えなのか、お聞かせください。 また、仄聞するところでは、
グループホーム指定申請中の事業者も、まだ多くあり、今後、サービスの供給過剰になることが予測されます。現在、本市では、新設を希望する事業者に対し自粛するよう協力を求めているようですが、
グループホームの急増により、介護給付の増加に伴う財政の逼迫やサービスの低下などが懸念されることから、より一層、県と連携を図っていかなければなりません。 そこで、お尋ねいたしますが、
グループホームのサービス供給量の適正化に向けた取り組みが必要であると思いますが、お考えをお聞かせください。 次に、環境問題についてお伺いいたします。 本市においては、市役所みずからが率先して環境に配慮した行政を推進し、環境共生都市を実現するため、市役所本庁舎の事務事業を対象として、平成13年9月に環境マネジメントシステムの国際標準規格であるISO14001の認証を県内の自治体としては初めて取得したほか、このノウハウを生かし、事業者に対しても認証取得経費の一部助成を初め、相談窓口の設置、認証取得ガイドブックの配付を行うなど、事業者の環境保全活動の促進にも努めております。 そこでまず、お尋ねいたしますが、ISO14001の認証取得後の効果についてお聞かせください。 また、今年度において、このシステムの適用範囲を本庁舎に加え、59の出先施設に拡大するようであり、この取り組みは、まことに有意義で効果あるものと考えております。しかし、市民病院や保健所などは対象から除かれており、業務の性質などの問題はあると思いますが、職員の意識改革や市民への啓発効果などを考えますと、すべての出先施設を適用範囲とするべきだと考えます。 また、このシステムはISO14001の認証そのものが本来の目的ではなく、環境マネジメントシステムを実施・運用し、点検・是正し、ふぐあいがあれば見直すことを繰り返し行い、その
取り組みの継続的改善を図ることが特徴であります。このことから、適用範囲の拡大に当たっては、本庁舎での、これまでの
取り組みによる改善点を生かし、より環境負荷の少ない高度なシステムの構築に向け、
取り組みを進めなければなりません。 そこで、お尋ねいたしますが、環境マネジメントシステムの適用範囲をすべての出先施設としなかった理由をお示しください。 また、今年度の適用範囲の拡大に向けた
取り組みと
スケジュールについてお聞かせください。 ところで、今日の、さまざまな環境問題を解決するためには、これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済活動や生活様式を見直し、環境に負荷をできるだけかけない取り組みが必要であり、我が国のみならず、世界各地で、さまざまな取り組みが進められておりますが、先日の気象庁の発表によれば、平成14年度の世界の大気中の二酸化炭素濃度は過去最高値を示すなど、解決どころか悪化している問題もあります。 このような中、大気汚染・水質汚濁・ごみ問題などの環境問題は人類共通の最重要課題の一つであり、次代の子供たちに、よりよい環境を残していくことは現代に生きる私たちの当然の責務であると言えますが、どの環境問題も一朝一夕に解決できるものではなく、市民の生活様式や事業者の活動を改善するほかに解決の方法はありません。 このようなことから、本市が市民や事業者の環境行動への動機づけや意識改革を行い、より大きな市民運動や事業活動などにつなげていくことが、本市が本来担っていくべき最も重要な役割であり、まさに市民・事業者・市三者のパートナーシップのもと、環境への負荷の少ない社会を築くことが大切だと考えます。こういった意味では、エコマイスターやNPOなどへの支援はもちろんのこと、これらの団体などの活動拠点となる環境プラザの役割が非常に重要であると考えます。 そこで、お尋ねいたしますが、市民・事業者・市三者のパートナーシップの重要性に対する認識と、その構築に向けた
取り組みについてお聞かせください。 次に、都市計画道路についてお伺いいたします。 本市では、長期間未整備となっている都市計画道路を抜本的に見直すため、平成14年度に都市計画道路網検討委員会を設置して見直しを進めておりましたが、今月1日の建設水道調査会で見直し案が示されました。 この見直し案は、現在、都市計画決定している66路線の道路のうち、事業化のめどが立っていない18路線を対象に、路線の必要性や投資効果などについて路線ごとに評価を行った結果、さぬき浜街道から扇町・宮脇町方面に抜ける浜ノ町宮脇線の一部区間など8路線4.35キロメートルを廃止・縮小するというものであります。これらの見直し路線は、事業化のめどが立たないことに加え、都市計画の決定から長期間が経過したため、当初の計画と整合しなくなっているものなどであり、やむを得ないものと考えています。 しかしながら、見直しに当たっては、長期間にわたる建築規制による私権制限の問題を初め、さまざまな問題があることから、何と申しましても地元住民や地権者など関係者の理解と協力が不可欠であり、これらの関係者に対して十分な説明をしなければなりません。 そこで、お尋ねいたしますが、都市計画道路網の見直しに当たっての基本的な考え方と、地元住民などの理解を得るための
取り組みについてお聞かせください。 最後に、教育問題についてお伺いいたします。 平成14年度から施行された学習指導要領では、学習内容の3割削減や学校週5日制で生まれたゆとりの中で、生きる力を育成するための教育が実施されてきましたが、一方で、保護者などからは学力の低下を懸念する声がありました。 このような中、確かな学力育成のための
取り組みが必要であるという中央教育審議会の答申を受け、昨年12月に学習指導要領の一部が改正され、学習内容の上限を定めた「はどめ規定」の記述が見直されたことで、教科書に、学習指導要領に示す範囲を超える学習内容である発展的内容の記述が認められました。 これを受け、去る3月、来年度から小学校で使用される教科書の検定結果が公表され、学習指導要領では削除された多くの内容が発展的内容として復活しました。この発展的内容の記述は、教科書によって、その内容や分量に差があり、どの教科書を採択するかが学校での授業に大きく影響すると思われます。 そこで、お尋ねいたしますが、来年度から使用する小学校教科書の採択に当たっての基本的な考え方についてお聞かせください。 さて、採択された教科書を、どう教育現場で生かしていくかが最も大きな課題でありますが、本市では、少人数での授業や複数担任制などで基礎・基本の徹底した指導や習熟度に応じた学習指導を行う香川型指導体制を実施していることから、発展的内容の取り扱いについて、教育現場が混乱しないように、ある一定の指針を教育委員会が示すことも必要ではないかと思います。 そこで、お尋ねいたしますが、発展的内容を学習内容に加えるに当たって、その取り扱いについての指針の作成を含め、今後の
取り組みについてお聞かせください。 ところで、一昨年6月に発生した大阪府池田市の小学校での
児童殺傷事件の後、学校の安全管理が大きな社会問題となり、本市でも不審者の侵入に対応するため、学校危機管理
マニュアルの作成や緊急校外通報システムの整備のほか、監視カメラなどによる防犯監視システムの整備にも取り組むなど、その対策に十分留意してきたところであります。 このような中、つい先日、長崎県佐世保市の小学校で
児童が殺されるという痛ましい事件が、また発生しました。今回の事件は、校内で6年生の女児が同級生をカッターナイフで切りつけ死亡させるという信じられない事件であり、子供の心の中に何が起こっているのか、戸惑いさえ感じさせる事件でありました。事件の発生を受け、本市と県の教育委員会から、事件発生の翌日に、各学校長に対して、命の大切さに関する指導などの徹底と充実について通知されておりますが、昨今、長崎市での中学生による幼稚園児殺害など、子供による凶悪事件が相次ぎ、心の教育について、さまざまな議論や
取り組みが展開される中での今回の事件の発生ということで、教育関係者は大きな衝撃を受けたのではないかと思います。 しかしながら、このようなときこそ教育の持つ役割がますます重要となり、次世代を担う心豊かな人間育成という大きな使命を果たすため、教育関係者の、さらなる努力が今後とも期待されます。 今後は、今回の事件を教訓として、命をとうとぶ学習を、より重視した心の教育を充実させることが最も重要でありますが、教師が子供一人一人の思いや悩みの把握に努め、ちょっとした心の変化を見逃さないような目を養い、積極的に子供の心の中に入っていくことにより、このような事件の未然防止に努めることが必要と考えます。 そこで、お尋ねいたしますが、今回の佐世保市の小学校での同級生殺害事件に対する教育長の受けとめをお聞かせいただくとともに、今回の事件を教訓として、心の教育の推進などを図る考えについてお聞かせください。 以上で私の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○議長(谷本繁男君) ただいまの3番議員の代表質問に対する当局の答弁を求めます。市長 増田昌三君。 〔市長(増田昌三君)登壇〕
◎市長(増田昌三君) 3番鎌田議員の代表質問にお答え申し上げます。 新・高松市
総合計画のうち、
前期基本計画の、現時点での成果と評価でございますが、これまで、この計画に基づき、
サンポート高松を初め、太田第2土地区画整理事業・都市内幹線道路などの都市基盤整備、生涯学習センターや南部広域クリーンセンターのオープン、下水道や公園などの生活環境施設の整備といったハード面はもとより、ソフト面では、少子・高齢社会や情報化への対応、環境問題への対策、教育・文化の振興、地域コミュニティーの構築、さらには、
行財政改革の推進などの施策・事業を総合的に推進してまいったところでございまして、基本計画の重点プロジェクトに掲げる具体的な317の事業のうち、約9割が実施中または完了という状況になっております。 また、政策目標数値を設定している120項目の推進状況は、
前期基本計画期間の中間時点である平成14年度末の達成率の平均が55.9%となっており、厳しい財政状況下ではありますが、おおむね順調な事業推進が図られているものと評価いたしております。 次に、
後期基本計画策定に当たっての基本的考え方でございますが、
前期基本計画の推進状況を踏まえ、地方分権の流れの中で、さまざまな行政課題に的確に対応しながら、主体的な町づくりを進めることができるよう、また、目指すべき都市像の実現に向け、
基本的施策を効果的に実施できるよう計画策定を進めてまいりたいと存じます。このため、幅広い市民の意見を反映することはもとより、時代の潮流や国の動向、行財政環境の変化、さらには、現在進めております周辺町との合併など、本市を取り巻く情勢を的確にとらえるとともに、成果主義に基づいた政策評価の手法を取り入れるなど、より戦略的な計画策定を進めてまいりたいと考えております。 また、策定に向けた今後の
スケジュールでございますが、今年度におきまして、基礎的データや資料の調査・収集を行うとともに、市民のニーズや意見を把握するため、
市民意識調査を初め、各種団体・企業等へのアンケート調査や市民からの提言の募集を実施することとしております。これらの調査結果等を踏まえ、基本計画の策定指針を作成する中で、具体的な計画の策定作業に取りかかることとしており、合併の動向にもよりますが、平成17年度中に基本計画が策定できるよう、全庁体制のもと、取り組んでまいりたいと存じております。 次に、市町合併のうち、綾上町・綾南町・国分寺町
合併協議会が休止を決めたことに対する受けとめでございますが、国分寺町につきましては、本市との
合併協議会が住民の強い意思により設置されたことを踏まえ、
合併特例法の期限も見据えた、より効率的・効果的な対応を図るためには、二つの協議会をこれ以上並立させることは住民に不要な混乱を招くことから、これまでも国分寺町において、住民の意思に沿って協議会の一本化を図るよう、再三促してきたところでございます。 今回、結果として、協議会が一本化されることとなるようですが、私といたしましては、引き続き国分寺町における合併の動向を注視するとともに、本市との
合併協議会において、前向きで建設的な協議が行われ、住民の意向を反映した合併の判断が、できるだけ早くなされるよう求めてまいりたいと存じます。 次に、今後、合併後の市の将来像や具体的なメリットなどについて住民に示す考えでございますが、現在、本市では、塩江町との
合併協議会を初め、六つの協議会で個別に協議を進めているところでございます。 今後、それぞれの
合併協議における連携と整合性に、より一層留意するとともに、合併に対する各町の姿勢や各協議会における
建設計画の作成状況も見きわめる中で、それぞれの
建設計画を集約整理した形での合併後の高松市の将来像を取りまとめてまいりますとともに、
合併協議が調った段階で合併による効果やメリット等につきましても住民に示してまいりたいと存じます。 次に、
合併特例法の改正を踏まえた、本市の合併までの
スケジュールでございますが、塩江町との
合併協議会につきましては、昨年6月に協議会を設置し、これまで
合併協定項目のうち、6割近くの項目について確認または提案をしているほか、
建設計画につきましても、鋭意作成作業を進めているところでございます。現在のところ、なお流動的な要素はございますが、現時点での目標期日として設定している平成17年3月31日までの合併を念頭に協議を進めてまいりたいと存じます。 また、その他の町との
合併協議会につきましては、今後、各種の行政制度や事務事業・
建設計画などの
合併協定項目について順次協議を行っていくことといたしております。 このような中、このたび
合併特例法が改正され、平成17年3月31日までに関係市町議会の議決を経て、県知事に合併の申請を行い、平成18年3月31日までに合併したものについては、引き続き国の財政支援等が適用されることとなりましたことから、各
合併協議会における協議の状況なども見きわめる中で、今後、
合併特例法の適用を受けることができる期限内の合併を目指し、効率的・効果的な協議を進めてまいりたいと存じます。 次に、
建設計画の主要事業の選定に当たっての基本的な考え方でございますが、各
合併協議会で決定している
建設計画の作成方針にもございますように、対象となる主要事業は、合併後の市において健全な財政運営が行われることを念頭に、関係市町の
総合計画など、基本的な施策・方針との整合性に留意するとともに、事業の有効性や緊急性・優先度等を総合的に勘案する中で、真に合併後の新市の町づくりの根幹となるべき事業を選択できるよう関係町と協議を進めてまいりたいと存じます。 次に、行財政問題の、新
行財政改革計画における昨年度の
取り組み結果に対する評価でございますが、本市は地方分権の時代における自立した自治体を目指し、
行財政改革に全庁を挙げて取り組んでおりまして、計画の推進に当たっては、可能な限り数値目標を設定し、その達成度を明確にすることによる成果を重視した
取り組みを進めているところでございます。 計画の初年度である平成15年度におきましては、改革・改善実施プログラムの約95%に当たる263項目について計画どおりに実施または着手をいたしており、主な
取り組み成果としましては、市民サービスの向上として、フロアアシスタントの配置や市民病院における土曜日外来診療の開始、効率性・機動性の高い組織体制の確立として、民設民営保育所の設置、職員数の適正化計画の推進、その他、補助金等の見直し、外部委託の推進、公共工事のコスト縮減など、行財政全般にわたる改善・改革を実施し、その効果額は約31億2,000万円となっております。 また、各部局の自己評価による達成度は、予定以上または予定どおりと評価したものが、項目の約60%に当たる166項目となっており、一定の成果が上がったものと考えておりますとともに、目標達成度を自己評価することにより、
行財政改革に対する職員の意識改革にもつながったものと存じます。 また、同計画の推進に向けた今後の
取り組みでございますが、今後とも本市の厳しい財政状況を十分認識する中で、
行財政改革推進本部を中心とした全庁的体制により、目標達成度・成果を評価するなど、計画の適正な進行管理と着実な推進を図るとともに、可能なものにつきましては計画を前倒しするなど、積極的な
取り組みをしてまいりたいと存じます。 次に、
市税徴収特別対策事業の実施に当たり、対象を市税だけでなく、すべての収入金に拡大する考えでございますが、本市では、市税など
各種収入金の収納率向上等の推進を図るため、高松市
収納対策推進本部を設置し
取り組みを進めておりますが、昨年度は管理職員による
市税徴収特別対策事業を行い、年度末の実績では、納付約束分も含め3,200万円余の収納があり、職員のコスト意識の向上など一定の成果が得られたところでございます。 こうした事業の成果等を踏まえ、
収納対策推進本部で
各種収入金の収納率向上の具体的方策を検討してまいりましたが、本年度は、市税だけでなく、
国民健康保険料や介護保険料・
住宅使用料など14項目の収入金に対象を拡大し、管理職員160人により、7月13日から1カ月間、特別対策事業を実施したいと考えております。 次に、
香川滞納整理機構(仮称)の設立に対する所見と設立に向けた今後の
取り組みでございますが、税の滞納が増加し、専門的知識が必要な滞納整理の事案も増加している現状から、専門の職員が差し押さえや公売などを行い、滞納税の回収を目的とした機構の設置は、滞納整理の実効性を高める有効な手段であると存じます。このため、香川県市長会として、県内すべての市町で構成する滞納整理機構を県の指導で設立するよう要望しておりましたが、本年4月の県
市町長会議において、県から全県的な滞納整理機構創設の考えが示され、また、今月8日に開催された初の設立検討会において、平成18年度の設立に向け、今後の
スケジュールや課題等について協議が行われたところでございます。 この機構は、全県的な徴収体制の構築を目指すものだけに、県の積極的な役割が重要でございまして、本市といたしましては、県の人的・物的な支援とともに、滞納税の効果的な回収が図られる機構の早期設立に向け、県や市町と連携を図りながら
取り組みを進めてまいりたいと存じます。 次に、今回の高松市
土地開発公社への貸付金に対する基本的な考え方でございますが、公社に対しては、これまでも本市から無利子資金の貸し付けを行い、公社の金融機関からの借入額を圧縮することにより金利負担の軽減に努めてきたところでございます。 こうした中、
サンポート高松のA1街区につきましては、本年6月末で公社での保有額が約63億4,000万円となる見込みであり、本市からの無利子の貸付金約28億9,000万円を充当し、金利負担の軽減に努めておりますが、今年度の金融機関からの借入金の利子は約4,900万円と見込まれ、将来的な財政負担が懸念されるところでございます。 このようなことから、文化芸術ホールの整備終了に伴う市民会館建設事業基金の充当残額約37億円を有効活用し、予算編成が極めて厳しくなる平成18年度での一般会計への償還を前提に、公社への無利子貸し付けを行うことにより、当面の金利負担の解消を図ることとしたものでございます。 次に、検討組織の設置を含め、
サンポート高松A1街区の
本格的活用策の基本的な考え方と今後の
スケジュールでございますが、
サンポート高松のA1街区は本市中心部の貴重な財産であり、その本格的な活用策につきましては、将来を見据え、慎重に検討する必要がありますが、本格的活用方針が決定するまでの間の有効活用も重要と考えております。 このようなことから、本市の厳しい財政事情も勘案し、民間活力の導入を基本に、今後、地域再生や構造改革特区制度などの活用も含め、専門的な見地から、その活用策を探る調査を実施するとともに、検討組織を設置するなど、幅広く御意見を伺いながら、平成18年を目途に検討してまいりたいと存じます。 次に、A1街区を除き、
土地開発公社が保有する土地と借入金の状況でございますが、本年6月1日現在、都市計画道路事業・都市計画公園事業など7事業を合わせ、面積は約9万6,000平方メートル、借入金は約140億6,000万円でございます。 また、今後の対応といたしましては、公社の長期保有地の早期買い取りや金利負担の軽減に努めるとともに、保有地の有効かつ適切な活用を図ってまいりたいと存じます。 次に、
フリーゲージトレインの早期導入に向けて、今後とも積極的に取り組む考えでございますが、新幹線から在来線への直通運転が可能な
フリーゲージトレインは、現在、JR四国などJR3社や鉄道総合技術研究所などで構成する
フリーゲージトレイン技術研究組合において、車両の実用化に向けた
取り組みが進められているところでございます。 これまで、県及び市町で組織する香川県JR四国線複線電化・新幹線導入期成同盟会と連携し、車両を早期に実用化し、四国への導入を図るとともに、事業化に際しての施設整備等に必要な支援制度を創設されるよう国などに要望するとともに、昨年5月、予讃線の坂出-
松山間で試験走行が実施された際には、高松駅などで車両の一般公開も行われ、地元における機運の盛り上げに努めてきたところであります。 私といたしましては、この導入は本市の交通拠点機能が一層高まるものと存じますので、引き続き地元の機運の醸成に努めるとともに、
市議会の御協力をいただきながら、県及び関係団体と連携し、国などに早期導入を積極的に要望してまいりたいと存じます。 次に、
高齢者福祉のうち、
マニュアルの作成を含め、高齢者への
虐待防止に向けた
取り組みでございますが、本市におきましては、各地区の民生委員・
児童委員や保健師による訪問、市内19カ所の
老人介護支援センターによる要援護高齢者の実態把握活動等を通して、高齢者
虐待の早期発見に努めるとともに、
福祉事務所窓口や
市民相談コーナーで適宜相談に応じておりますほか、
老人介護支援センターに24時間体制で相談窓口を設け、高齢者や家族等が必要なときに気軽に相談できる体制づくりを整備しているところでございます。 また、
虐待を発見した場合には、保健・医療・福祉関係者等で構成し、高齢者への適切な保健福祉サービスの提供を検討する地域ケア会議において、個々のケースに応じた対応・支援策に係る協議を行い、迅速かつ適切な問題解決に努めているところでございます。 今後におきましても、
虐待防止策に係る国の動向を見きわめる中で、高齢者
虐待の発生防止と早期発見・早期対応に努めるとともに、御提言の、
虐待防止マニュアルの作成についても検討し、高齢者
虐待防止の一層の強化に取り組んでまいりたいと存じます。 次に、本市の
グループホームが
介護保険制度導入後、急増した原因でございますが、
痴呆性高齢者グループホームは、御指摘のとおり、全国的に急速に整備が進んでおり、本市においても、
介護保険制度導入時には全く開設されていませんでしたが、本年6月1日現在では25施設、定員493人の施設が開設されております。 この急増の原因でございますが、
痴呆性高齢者グループホームは
特別養護老人ホームなどに比べて指定の要件が緩く、法人であれば参入できることや、小規模のため建設費用が比較的安価であること、さらには、今後ますます
痴呆性高齢者の伸びが予想されている中、在宅での介護が困難な
痴呆性高齢者の受け皿として整備が進んでいるものと存じております。 次に、
グループホームのサービス供給量の適正化に向けた
取り組みでございますが、
痴呆性高齢者グループホームに係る事業者指定は都道府県知事が行っており、市町村は当該指定のための確認事項として、整備予定地の立地要件等に関する意見書を提出することとなっております。したがいまして、本市は
痴呆性高齢者グループホームの整備を調整・規制する権限を有しておりませんが、高松市高齢者保健福祉計画における痴呆対応型共同生活介護のサービス見込み量を大幅に超える定員の施設の整備が進んでいる状況を踏まえ、現在、整備のため意見書交付を希望する事業者に対して、整備が急増している本市の現状と新たな整備は供給過剰になるおそれがあることを説明しているほか、本市ホームページを活用して、その周知に努めているところでございます。 今後におきましても、
痴呆性高齢者グループホームの利用ニーズや利用状況の動向等を見きわめる中で、県と連携し、供給量の適正化に努めてまいりたいと存じます。 次に、環境問題のうち、ISO14001の認証取得後の効果でございますが、これまで本市では、高松市環境基本計画に基づき、市民・事業者・行政が協力し、環境負荷低減への取り組みを進めるとともに、高松市役所における環境行動率先実行計画を策定し、日常業務の中での省資源・省エネルギーや、ごみの減量・リサイクルなど、行政活動から生じる環境負荷の低減に取り組んできたところでございまして、これらの
取り組みを、より効果的かつ計画的に進めるため、平成13年9月にISO14001の認証を取得したものでございます。 認証取得後の効果としましては、継続的な教育研修の実施により、自己の職務についての環境影響に対する自覚が促され、また、施策・事業について環境目標を設定したことにより、事業に対する職員の環境への意識づけ・動機づけがなされたものと存じます。さらには、オフィス活動における環境への配慮が徹底され、紙の使用量や電力使用量の削減等によるコスト削減や、本市が率先して、この認証を取得したことにより、環境保全・環境管理の重要性を市民や事業者に訴えることが可能になり、この環境マネジメントシステムの事業所などへの普及や、家庭版ISOの創設につながったこと等の効果がございました。 次に、適用範囲をすべての出先施設としなかった理由でございますが、この適用範囲は本市の施設のうち、職員が常駐し、直接管理している施設を対象としているものでございまして、そのうち市民病院については、医療系の第三者評価を優先して取得し、その後、個別の環境マネジメントシステムの構築を検討するとともに、保健施設についても、今後、市民病院と同様のシステムを構築することとしており、また、学校等については、県が実施している学校版ISOと同様の
取り組みであるチャレンジグリーン活動事業に参加するなど、それぞれ個別の
取り組みを行うことなどの理由から適用対象としていないものでございます。 また、今年度の適用範囲の拡大に向けた
取り組みと
スケジュールでございますが、今月、拡大対象施設を中心に予備審査を受けるとともに、7月に内部環境監査を実施し、8月に今回適用拡大される出先施設と、これまでの本庁部門を対象に、審査登録機関の更新審査を受審する予定になっております。 なお、今後の適用範囲の拡大につきましては、今回の更新審査の結果やシステムの運用状況等を見きわめ検討してまいりたいと存じます。 次に、市民・事業者・市三者のパートナーシップの重要性に対する認識でございますが、今日の環境問題の多くが、市民の日常生活や通常の事業活動に起因しており、その原因者であるとともに影響を受ける者でもあると言われております。このような中で、私たち一人一人が環境を重視する価値観を持ち、環境への負荷の少ないライフスタイルを定着させて、環境と共生する持続的発展が可能な地域社会を築いていくことが何より大切と存じており、市民・事業者・市三者が対等なパートナーシップのもとに、自発的かつ積極的に行動することが極めて重要であると認識いたしております。 また、その構築に向けた
取り組みとしましては、環境に関する、さまざまな活動の拠点であります高松市環境プラザを中心に、市民や市民団体・事業者・学校等の各主体をつなげていくことが必要であると考えており、今後、環境プラザの、より充実した運営を検討する中で研究してまいりたいと存じます。 次に、都市計画道路網の見直しに当たっての基本的な考え方でございますが、本市の都市計画道路は66路線、延長202.5キロメートルの都市計画決定のうち、本年4月現在で整備率は約82%で、比較的高い状況となっておりますが、未着手路線は23路線、延長26.4キロメートルあり、これらの多くの路線は、都市構造や交通需要等の変化による当初計画との不整合により事業化のめどが立っておらず、廃止・縮小も含めた都市計画の見直しが大きな課題となっております。 このため、平成14年8月に高松市都市計画道路網検討委員会を設置し、見直しを進めてきたところでございまして、その基本的な考え方としましては、都市計画基礎調査やパーソントリップ調査等の結果、及び将来の都市像を踏まえ、総合性・一体性の観点から見直しを行ったものでございます。具体的には、将来交通需要への対応など交通処理上の面、都市の骨格の形成やネットワーク性の確保など都市構造上の面、防災や交通安全の確保など良好な市街地形成上の面などから、各路線の必要性について評価・分析を行うとともに、他都市の
取り組みや、これまでの建築制限の状況などを総合的に勘案する中で8路線、延長4.35キロメートルの廃止・縮小案を取りまとめたものでございます。 次に、都市計画道路網の見直しに当たって、地元住民などの理解を得るための
取り組みでございますが、これまで長期にわたって建築制限を行っておりますことから、関係住民への十分な説明が必要と考えておりまして、連合自治会や地元地権者等、関係権利者を対象として7月に順次説明を行うほか、
パブリックコメントも実施するなど、住民の理解が得られるよう適切に対応してまいりたいと存じます。 なお、その他の件につきましては、教育長から答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。
○議長(谷本繁男君) 教育長 浮田清市君。
◎教育長(浮田清市君) 3番鎌田議員の代表質問にお答え申し上げます。 教育問題のうち、来年度から使用する小学校教科書の採択に当たっての基本的な考え方でございますが、教科書は教科の主たる教材として学校教育において重要な役割を果たしております。その採択は小学校教員の中から選出した調査員により、
児童の学習実態を踏まえ、各教科ごとの具体的な評価基準に沿った綿密な調査研究結果に基づいて行うこととしております。その際、
児童一人一人に応じた指導の充実と、確かな学力の育成を図る観点から、適正かつ公正な採択をしてまいりたいと存じます。 次に、発展的内容の取り扱いについての指針の作成を含め、発展的内容を学習内容に加えるに当たっての今後の
取り組みでございますが、発展的な学習は教科の基礎的・基本的内容と相互補完的な関係にあり、学習した内容を、よりよく理解するための一つの方策であると存じております。 教育委員会といたしましては、各学校の自主性を損なうおそれのある画一的な指針の作成は考えておりませんが、発展的内容が効果的に学習に生かされるよう、その指導方法や学習形態などについて、今後検討を進めてまいりたいと存じます。 次に、佐世保市の小学校での同級生殺害事件に対する受けとめでございますが、このような悲惨な事件が起きたことに大きな驚きと衝撃を受けており、2人の
児童の心のありようと、その置かれた状況について言いようのない悲しみと憤りを覚えるところでございます。 私といたしましては、二度と、このような痛ましい事件を起こしてはならない、みずからの役割と責任の重さを痛感している次第でございます。 また、今回の事件を教訓として、心の教育の推進などを図る考えでございますが、命をとうとび、生き方を考える学習を教育の最重要課題とし、そのために体験活動や道徳の時間の一層の充実を図り、望ましい集団づくりを全校挙げて推進するなど、あらゆる教育活動を通して基本的な倫理観や規範意識を身につけさせるとともに、子供たち一人一人の豊かな心をはぐくむことができるよう、各園・各学校を指導してまいりたいと存じます。 また、教員のカウンセリング能力の向上を図り、学校での教育相談の充実や子供の心の変化の把握に努め、子供や保護者の悩みや思いに適切にこたえることのできる指導体制の充実に努めてまいりたいと存じます。御理解賜りたいと存じます。
○議長(谷本繁男君) 以上で当局の答弁は終わりました。 再質問はありませんか。──御発言がないようでありますので、以上で3番議員の代表質問は終わりました。 この際、暫時休憩いたします。 なお、午後1時に再開いたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 午前11時15分 休憩 ───────────────────── 午後1時3分 再開 出席議員 39名1番 池 内 静 雄 2番 伏 見 正 範 3番 鎌 田 基 志4番 岡 優 5番 中 村 順 一 6番 妻 鹿 常 男7番 菰 渕 将 鷹 8番 山 田 徹 郎 9番 岡 下 勝 彦10番 山 下 稔 11番 大 橋 光 政 12番 大 浦 澄 子13番 山 田 勲 14番 天 雲 昭 治 15番 宮 本 和 人16番 三 笠 輝 彦 17番 竹 内 俊 彦 18番 香 川 洋 二19番 大 塚 寛 20番 谷 本 繁 男 21番 大 山 高 子22番 松 下 愛 信 23番 住 谷 幸 伸 24番 宮 武 登司雄25番 岩 崎 淳 子 26番 三 好 義 光 27番 二 川 浩 三28番 綾 野 和 男 29番 植 田 真 紀 30番 吉 峰 幸 夫31番 桧 山 浩 治 32番 森 谷 芳 子 33番 亀 割 浩 三34番 鍛冶田 智 育 35番 野 口 勉 36番 梶 村 傳37番 藤 井 康 子 38番 多 田 久 幸 39番 山 崎 数 則 ───────────────────── 欠席議員 1名40番 綾 野 敏 幸 ─────────────────────
議会事務局出席者事務局長 金 子 史 朗
事務局次長総務調査課長事務取扱 宮 本
弘議事課長 川 原 譲 二
議事課長補佐 宮 治 孝
哲議事係長 南 岳 志
議事課主査 山 上 浩 平 ───────────────────── 説明のため会議に出席した者市長 増 田 昌 三助役 井 竿 辰 夫 助役 廣 瀬 年 久収入役 中 村 榮 治
水道事業管理者 吉 峰 政 登教育長 浮 田 清
市総務部長 熊 野 實
企画財政部長 横 田 淳 一市民部長 氏 部 隆
健康福祉部長 岡 内
須美子環境部長 多 田 茂 産業部長 田 阪 雅 美都市開発部長 中 西 圀 弘 土木部長 久 米 憲
司消防局長 冨 永 典 郎 教育部長 塩 津 政
春文化部長 香 西 良
治総務部次長 合 田 彰 朝
総務部次長庶務課長事務取扱 小 山 正
伸企画財政部次長 井 上 哲
企画財政部次長財政課長事務取扱 岸 本 泰 三
市民部次長 間 島 康 博
健康福祉部次長 冨 田
繁環境部次長 田 中 豊 彦
産業部次長 池 尻 育
民都市開発部次長 塩 田 章
土木部次長 西 岡 慎
吾消防局次長 黒 川 守
教育部次長 藤 田 容 三
文化部次長 馬 場 朋 美 秘書課長 細 川 公 紹 ─────────────────────
○議長(谷本繁男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 代表質問を続行いたします。 26番議員の発言を許します。26番 三好義光君。 〔26番(三好義光君)登壇〕
◆26番(三好義光君) お許しをいただいて、市民フォーラム21を代表して質問をさせていただきます。市長並びに教育長の前向きな答弁を期待いたします。なお、午前中の代表質問と重複する部分がありますが、御了承をいただきたいと思います。 まず最初に、市税についてお伺いいたします。 本市の自主財源の根幹をなす市税収入は平成9年度の600億円余をピークに、景気低迷の影響などから年々減少し、
市税収納率も低下傾向にあり、滞納税額の縮減が緊急の課題となっております。このため、本市は平成14年9月には高松市
収納対策推進本部を設置し、昨年7月には
市税徴収特別対策事業として、管理職員による市税徴収が実施され、一定の成果が見られたようです。 しかしながら、滞納税額は依然として高い水準で推移している現状から、特に回収困難な高額滞納案件について、より強力に差し押さえ・公売など滞納整理を行うことが急務と考えます。 ところで、県では景気低迷で自治体の税収は伸び悩む中、貴重な自主財源である県税・市町税の滞納圧縮につなげるため、去る4月27日、回収困難となっている市町税の滞納案件を専門的に処理する全県組織として
香川滞納整理機構(仮称)の設立を各市町に提案し、先日6月8日には県と市町で構成する検討会の初会合が開かれ、平成18年4月までに機構を設立する
スケジュールなどが提案されたと仄聞しております。 そこで、お伺いいたします。 1点目は、本市としても、今後、同機構の設立に向けて種々検討されると思いますが、県は組織だけをつくって、実際に行動するのは市町の職員というのではなく、県も一緒に行動すべきであると思いますが、お考えをお示しください。 2点目は、昨年実施した管理職員による市税徴収は一定の成果を上げ、県下に大きな影響を与えていると思いますが、今年度はどのように実施されるのか、お伺いいたします。 3点目は、本市では平日の昼間に市税納付や税務相談が困難な市民のために、休日や夜間においても税窓口を開設していると聞いておりますが、実施状況についてもお示しください。 4点目は、市税の納期前納付報奨金制度の廃止についてお伺いいたします。 去る2月10日開催の総務消防調査会で、市税の納期前納付報奨金制度の廃止について、納税者間の不公平の是正や財政負担の縮減などを理由に、平成17年度から廃止したいとの説明がありました。多くの市民が影響を受けるだけに、市民への十分な周知が必要と思いますが、お考えをお示しください。 また、納期前納付報奨金制度の廃止は、収納率にも影響を及ぼす懸念があります。それだけに納税者の利便性の向上と納め忘れの防止などにも有効な口座振替制度への加入促進が急がれますが、加入促進の目標と今後の
取り組みについてお伺いいたします。 次に、市町合併問題についてお伺いいたします。 本市でも、将来を見据えて市町村の合併の特例に関する法律に基づき、来年3月31日の合併を目指して塩江町・香川町・国分寺町・香南町・牟礼町・庵治町の各町ごとに
合併協議会を設置し検討しています。しかし、協議会設置時期も早く、
建設計画を検討するまでになっているところと、今月1日に
合併協議会が設置されるといったように、検討内容にも大きく開きがあります。 このように開きのある協議会の内容の中、
合併特例債をてことする合併後の町づくりが新市
建設計画で策定されます。
合併協議会では、関係市町ごとの財政シミュレーションと合併後の新市のシミュレーションが必要であります。まして、本市のように、協議会に開きがありますから、複数パターンを提示する必要があります。この場合、
合併特例債をどのように見積もるかがポイントになると思います。私なりに1市6町の
合併特例債の起債可能額を試算しますと、事業費約600億3,000万円、このうち起債可能額約570億3,000万円、このうち交付税措置額は約399億2,000万円になるのではないかと思います。このほか、合併市町村振興の基金の上限額40億円も合わせると大規模な事業が可能になります。この交付税措置は、補助金のように
元利償還金相当額が交付されるのでなく、交付税算定において基準財政需要額に算入されるだけで、基準財政需要額から基準財政収入額を差し引く算定内に間接的に反映されるにすぎず、毎年度の交付税額に
元利償還金分だけ増額するということが保証されていないようです。 また、
合併特例債については、事業費の、おおむね3割は自治体の負担となりますし、償還額につきましても利子がつきます。
合併特例債は10年間にわたり分割して起債しますので、最終的な償還期間は延べ30年にわたります。そのため、
合併特例債の起債可能額を満額想定する財政シミュレーションをした場合は、将来的に合併後、財政が行政運営に支障を来す可能性があります。これらのことを踏まえた、幾つかの前提をもとに合併シミュレーションの策定と、これを裏づける合併市町の中・長期的な将来ビジョンを早く示す必要があると思います。 そこで、お伺いいたします。 1点目は、合併の財政シミュレーションをどのように考えているのか。また、幾つかの枠組みに応じた財政シミュレーションなり、
合併特例債の発行額に応じた財政シミュレーションを提示する考えについて。 2点目は、合併市町の中・長期的な将来ビジョンをどのように考えているのか。また、合併後の町づくりの中で、線引き廃止前の市街化調整区域と合併される町との地域間のバランスをどのように考えているのか。 3点目は、今後、合併を進める中で、一部事務組合等の広域行政の再編が必要になりますが、再編をどのように考えているのか。 4点目は、町においては、県からの事務事業の権限移譲の件数は少なく、県において多くの事業が行われています。町が本市と合併しますと、県が行う事業量が減ることになります。中核市域の拡大による県からの財源移譲はどのようになると考えているのか。 5点目は、市町村の合併の特例に関する法律の改正に伴い、今後の
合併協議会との関連はどのようになるのか、お伺いいたします。 次に、都市計画についてお伺いいたします。 ことし5月17日に、都市計画の線引き制度が廃止になりました。今までは高松市では、中心部を取り囲むように調整区域が設定されていたために、調整区域を飛び越えて都市計画区域外での開発が進み、土地利用規制による不均衡で、いびつな都市化となりました。この線引き廃止により、これまで宅地造成などの開発行為が制限されていた旧調整区域でも、農地を宅地に転用することができるようになりました。線引きが廃止されたことを受けて、本市の都市計画を見直しする必要があると思います。 また、地方分権推進一括法の制定を初め、都市計画法・建築基準法などの個別の法の改正により、
都市づくり行政の地方分権化が進んでいます。その中で、個別法に位置づけられている条例、いわゆる委任条例を柔軟に活用できるように、法律の範囲内ではあるが、自治体が独自に自由に内容を決め、これまで政令によって運用する範囲が絞られ運用が画一化していたものを、政令の内容を自治体の柔軟な運用を可能にするようにし、自由度を高めたり、法律に新たな条例事項を加えることによって、自治体の
都市づくり行政に独自の展開ができる仕組みを用意する方向にあります。都市計画の中で法律の運用範囲を有効に活用することが重要です。 また、地域間競争に打ち勝つためには、地域特性に対応した
都市づくりを推進することが必要であります。そのためには、総合性・独自性を兼ね備えた自主条例である町づくり条例をつくり取り組むことが大切であります。 そこで、お伺いいたします。 1点目は、線引きが廃止されたことをどのように受けとめ、今後の町づくりをどのように考えているのか。また、高松市都市計画マスタープランの見直しについてどのように考えているのか。 2点目は、今後の
都市づくり行政の中で、独自の展開ができる委任条例の活用についてどのように考えているのか。 3点目は、総合性・独自性を兼ね備えた、自主条例である町づくり条例を制定する考えについて。 4点目は、線引き廃止に伴う今後の下水道整備事業をどのように考えているのか。 5点目は、線引き廃止後の町づくりで農振地域の農地をどのように取り扱いする考えなのか。また、農振地域を見直す考えについて。 6点目は、新たに整備された都市計画道路沿いの優良農地──第1種農地の規制緩和についてどのように考えているのか、お伺いいたします。 次に、
サンポート高松についてお伺いいたします。
サンポート高松は、瀬戸大橋の開通に伴う宇高連絡船の廃止で、県都が持った都市機能の停滞が危惧される中、四国及び環瀬戸内交流圏の中で引き続き主要な役割を果たし、さらに発展していくため、国際化・情報化に対応した新しい都市拠点の創造、四国の玄関にふさわしい海陸交通のターミナル機能の強化、美しい瀬戸内海や高松城跡の景観を生かしたウオーターフロント整備など、海と市街地が隣接しているという全国的にも貴重な立地特性を生かし、新しい町づくりを推進しようとし、平成4年に高松港頭地区総合整備計画基本構想が策定され、整備が進められてきました。昭和58年に整備計画調査を開始以来20年を経て、去る3月30日、高松
シンボルタワーの開業を機にグランドオープンを迎え、5月20日にはサンポートホール高松・国際会議場などが完成し、グランドオープン記念式典が行われ、新拠点としての
サンポート高松が誕生したところであります。 しかしながら、多くの課題があります。 そこで、
サンポート高松のグランドオープン後の市行政の課題と対処についてお伺いしたいと思います。 確かに
サンポート高松のオープンによって、本市の経済並びに文化の領域が、面的にも量的にも飛躍的に大きくなったことは事実であります。しかしながら、このために中心市街地の活力が大きく低下し、今後もさらに落ち込みが想定されるところであります。パイの大きさが、さらに拡大されれば薄くなることは当然であります。したがって、パイの質量を大きくすることが今後の市政の大きな課題であると思います。そのためには、まず、本市へのアクセスのよさ、利便性の向上策が急務であります。その対策として、一つ目は、瀬戸大橋通行料金を一般高速道路並みに値下げするための取り組み、二つ目は、さぬき浜街道の高松坂出有料道路の無料化、三つ目は、サンポートの駐車料金制度の見直しについてどのように対応すべきと考えているのか、お伺いいたします。 また、文化事業・イベント等の情報発信を強化するために、その区域を拡大し、ポリシーのしっかりした情報作戦を展開することが必要であります。そのために、一つ目は、サンポートホール高松や美術館などのネットワークを強化すること、二つ目は、コンベンションの活動を、さらに強化する必要があると思いますが、お考えをお示しください。 次に、都市が発展していくためには、都市活力の源である人口を、昼間に流入する人口はもとより、都市に生活する人口、特に定住人口を増加させていく
取り組みが必要です。そのために、一つ目は、人口増加に向け、その受け皿としての住環境や生活空間の整備を図るため、都市居住型住宅の建設促進に向けた賃貸住宅等の建設費への支援制度の創設と組合施行による区画整理事業の面的整備の
取り組みについて、二つ目は、住環境や生活空間などの整備にあわせ、定住に向けた個人住宅の建築・改築資金の融資や賃貸住宅入居者に対する家賃助成などの
取り組みについて、三つ目は、行政サービス・社会サービスの質の向上や居住コストの低減のための施策を積極的に推進する必要があると思いますが、その
取り組みについてお考えをお示しください。 次に、バブル崩壊後の厳しい経済状況の悪化により、二段階開発となった北側街区の活用策問題であります。特に、本市の市民会館用地として
土地開発公社が購入しているA1街区約1.28ヘクタールは、金利を含めた簿価が63億円余にも膨れていると仄聞しております。早急に対処しなければならないと思いますが、活用策など今後の対応についてお伺いいたします。 次に、雇用関係についてお伺いいたします。 最近、大都市や一部企業においては景気回復の兆しが見え始め、失業率も一時より下がり4.7%になりましたが、まだ失業者数は300万人を超える状況にあります。そして、今も企業の倒産・廃業・リストラも後を絶たない状況にあり、生計を支える中高年や若年者の失業が増大傾向にあります。本市でも日本たばこ産業高松工場が来年3月をもって閉鎖となります。 このような厳しい雇用・失業情勢などに対応するため、職業紹介事業が労働力需給の迅速・円滑かつ的確なる結果を図ることができるよう、職業安定法・関係政省令などが改正され、ことし3月1日から施行されています。この法の改正により地方公共団体は、地区内における福祉サービスの利用者の支援に関する施策、企業の立地促進を図るための施策、その他区域内の住民の福祉の増進、産業経済の発展などに資する施策に関する業務に附帯する業務として、無料の職業紹介事業を行う必要があると認めるときは、厚生労働大臣に届け出て、当該無料の職業紹介事業を行うことができるようになりました。NHKのラジオ放送で、法律の改正により他都市では、いち早く雇用対策の部署を設け、職業紹介事業の
取り組みをされているということが放送されていました。雇用問題は本市の発展にとっても重要な課題であります。また、企業の撤退、郊外流出の対策も重要であります。町の発展は、そこに住む人々の生活の安心・安定・安全があればこそできることだと思います。 そこで、お伺いいたします。 1点目は、本市の雇用情勢はどのような状況にあるのか。市としての対応はどのようにしているのか。 2点目は、職業安定法の改正をどのように受けとめているのか。また、市としてどこまでの
取り組みができるのか。そして職業紹介事業を行う考えについて。 3点目は、市長は企業の撤退や郊外流出をどのように認識し対応してきたのか。また、今後の企業撤退や郊外流出への対策と企業誘致、及び働く場や経済活動の場としての産業の振興をどのように考えているのか、お伺いいたします。 次に、子育てに関してお伺いいたします。 我が国の合計特殊出生率は年々低下し、少子化の進行と子供と家庭を取り巻く環境も大きく変動しています。こうした少子化傾向は、将来の我が国の社会経済に深刻な影響を与えるとし、平成6年に国がエンゼルプランを策定し、それに基づき、本市でも平成8年に高松市すこやか子育て支援計画をつくり、各種の子育て支援施策・事業を推進していました。ところが、子育て家庭の育児不安の深刻化や
児童虐待件数の増加など、子供と家庭をめぐる環境が変化していることから、家庭や子育てに夢や希望を持つことができる子育て支援社会をつくるために、新高松市健やか子育て支援計画を策定し、平成13年度から支援施策・事業を推進しています。 しかし、我が国の平成15年の合計特殊出生率は1.29と戦後最低となり、出生数も過去最低になっています。この要因は、結婚・出産などに関する価値観の変化、女性の職場進出に伴う子育ての機会費用増大、出生抑制技術の普及などがあるとされています。また、長時間労働者比率の高い地域や3世代同居率の低い地域の方が出生率は低いとされています。 子育てにおいても、育児不安の深刻化や、
児童虐待の件数も低下しておらず、逆に増加傾向にあります。育児不安の要因は、みずからの子供時代を少産・少子時代に過ごした世代であり、我が子を持つまでに子供との接触経験や育児経験の不足、出産に伴う生活の激変によるストレス、地域からの孤立、夫婦の対話と相互理解の不足などとされています。
児童虐待の要因については、親が幼少時に
虐待か拒否されて育った、生活上のストレスで危機に陥る、困ったときに助けを求める援助者がいない、親にとって育てにくい子であるなど、家庭の抱える社会・経済的、心理・精神医学的な要因と、経済状況の悪化による各世帯の家計窮迫や育児不安の高まりなどが影響しているとされています。
虐待の中でも、保護の怠慢──ネグレクトが増加傾向にあると言われています。 このようなことから、出生率を上げるために子育ての支え手が周りにいるかどうか、男性を含め、家庭生活と調和できる働き方が可能かどうかなどが、家庭・地域における子育て力の状況に重要な意味を持っていると思います。また、母親が孤立しがちの状況が、育児不安の深刻化や
児童虐待のリスクを高めることや、子供の育ちにおいては、生活習慣の乱れの一因として、労働時間が最も長い世代である育児期の親の生活リズムが考えられるとともに、子供の社会や地域社会における人間関係の希薄化が子供の心身に影響を与えるようです。 このことから、長時間労働の是正など家庭と調和のとれた働き方を選ぶことを可能にすることが必要ですし、育児不安などに対しては、母親のみに負担がかかり孤立化することを避けるために、家庭内の支え合い機能の回復を図ることや、早い時期から子供との出会い、触れ合いの機会を多くすることや、子供を産み育てることの意義に関する教育・広報・啓発の推進が必要です。そして、地域での世代間交流や地域で子育てを支援する組織をつくり、積極的に活動が行われることが大切だと思います。本市の計画は抽象的で具体策が示されていません。見直しする必要があると思います。 そこで、お伺いいたします。 1点目は、子供を取り巻く現状と課題をどのようにとらえているのか。また、どのような対策を考え
取り組みしているのか。 2点目は、本市の出生数と育児不安による相談件数及び
児童虐待数の動向はどのようになっているのか。また、その対応についてどのように考えているのか。 3点目は、子育てには地域の支援が大切だと言われていますが、支援する組織の整備は見えてきません。地域ごとに地域の人が子供を持つ親の相談や、子供を預かり、いろんな体験を教えるなどの活動ができる支援組織をつくる必要があります。地域の子育ての支援体制の
取り組み状況と現段階での課題、そして今後の
取り組みについてどのように考えているのか。 4点目は、子を持つ親の長時間労働が子育てに影響があると言われていますが、市として企業に対しどのような働きかけをしてきたのか。また、今後の
取り組みについてどのように考えているのか、お伺いいたします。 次に、市民病院運営についてお伺いいたします。 自治体病院の本来の使命は、当該地域住民の医療を確保し、あわせて医師の実地教育、医療従事者の教育、医学・医療の進歩のための研究、住民の健康保持の増進に寄与しなければならないことであります。採算性を配慮しつつも、住民に必要と判断すれば、採算を度外視してでも要求される医療を提供しなければならないために、不採算医療や政策行政医療・僻地医療など、民間医療が経営上の理由から取り組まない医療を自治体病院が担い、その結果として、当然、赤字の経営を当たり前としてきて、今、運営が厳しい状況に立たされています。このことを踏まえて、自治体病院みずからが自治体病院の赤字体質を住民視点で再考し、地域住民にメッセージを発していく必要があります。 大阪の八尾市では、住民を主体と見るか、客体と見るかによって住民に対する対応姿勢は異なるとし、住民を主体・主人公と見ることで、住民に行政情報や医療情報を的確に提供し、常時、住民の行政・医療ニーズの把握をするために、住民医療アンケート調査や患者アンケート調査・病院職員意識調査など工夫を凝らし、住民・患者・職員の要求実態を把握し、総力を挙げ、その改善に取り組んでいます。また、自治体病院の赤字は、なぜ生じるかを図表入りでわかりやすく示し、自治体病院の役割について、住民の納得と存在に対する理解を得る努力をしています。 また、千葉県八日市場市では、自治体の行政運営の縦割りが行政のソフト事業の連携に大きな阻害要素となり、ソフト事業を展開する上での効率性を低下させるとして、このような弊害を取り除くために、病院を中心にして、保健所・福祉施設を連結させ、高齢者の生きがいづくりを組織化し、独自の輸送網、在宅支援を支える訪問看護制度などの充実をさせ、これに地域の経済界を巻き込んだ健康町づくりを展開しています。 病院は、さまざまな専門職種を抱える頭脳集団であり、疾患治療という、これまでの病院業務のみにとどまっているのでなく、この頭脳集団を使って、どれだけ地域医療に貢献できるかが自治体病院に課せられた役割です。そのためには、保健所の保健活動と連携し、病院がいかに予防医学の成果を果たし得るのか、あるいは乳幼児医療の、これまでの経験を生かし、少子化時代の母子保健・母子教育にその集積をどれだけ提供できるのかなど、病院運営あるいは病院活動の幅をどれだけ広げるかに存亡がかかっています。そのためには、病院管理者の先見性・企画力・実行力にかかっていると思います。 本市の高松市民病院の将来について、庁内検討委員会で検討されているようですが、高松市民病院の将来計画の策定は、周辺の医療状況や合併問題などを見きわめてから策定されるとしています。将来計画を延ばせば延ばすほど立て直しが困難になる可能性があります。先ほども述べましたように、病院の建てかえ・移転先の問題は別にし、自治体病院として生き延びるための基本方針を決めて取り組む必要があると思います。 そこで、お伺いいたします。 1点目は、市民病院において住民医療のアンケート調査や患者アンケート調査、病院職員のアンケート調査などの実施と調査結果をどのように活用しているのか。また、住民が主体・主人公とした運営がされているのか。 2点目は、自治体病院の役割について、住民に対しどのように理解を得る努力をしているのか。 3点目は、市民病院と保健所・保健センター・福祉施設の連携をどのようにしているのか。また、連携によって高齢者の生きがいづくりを組織化したり、独自の輸送網や在宅支援を支える訪問看護制度の充実を図る考えについて。 4点目は、市民病院が生き延びるためにどのようにすべきと考えているのか。また、早急に基本方針を示す考えについてお伺いいたします。 最後に、防災計画についてお伺いいたします。 ことし3月31日に、政府の中央防災会議が今世紀半ばにも発生が予想される東南海・南海地震の防災対策推進基本計画を示し、その中で、高松市も津波被害を受けるおそれのある地域に指定されています。この計画の中で、病院や百貨店・学校・鉄道など不特定多数が出入りする施設や事業ごとに、事業者は津波警報が出た際の避難地・避難路、患者や観客への警報の伝達や観客らの誘導方法などを盛り込んだ対策計画を6月中旬までに策定しなければいけないようになっていますし、市も基本計画に基づき、避難地・避難路の整備を盛り込んだ推進計画をつくるようになっています。そして、特に地震防災上緊急に整備すべき施設等は、その必要性及び緊急度に従い、所定の基準などにより具体的に明示し、これらの施設などの整備に当たっては年次計画を策定し、その計画に沿って実施しなければいけないようになっています。避難対策等では、津波により避難が必要となることが想定される地区の明示と地区別の避難地・避難路、その他具体的な避難実施を明示することになっています。避難誘導については、自主防災組織との連携をとるとされています。また、対象地区住民などは避難地・避難路・避難方法及び家族との連絡方法など、平常時から確認しておき、津波が来襲した場合の備えに万全を期すようにとしています。 防災に関する法制・制度は整備されており、災害対策基本法があり、国レベルの防災基本計画・防災業務計画、県・市の地域防災計画と体系化されています。よく防災では「自助」「共助」が重視されますが、市民が防災政策の形成に主体的に参加する仕組みは十分ではありません。地域防災計画も地域防災会議が作成します。この地域防災会議の委員は、各機関の長が充て職で任命されていて、実質的な市民参加はほとんどない状況です。このため、市民にはほとんど知られていないのが現実です。 そこで、お伺いいたします。 1点目は、中央防災会議から東南海・南海地震防災対策推進基本計画が示されたのを受けての今後の対応についてどのように考えているのか。 2点目は、津波による避難が必要となることが想定される地区はどこなのか。また、特に地震防災上緊急に整備すべき施設等の数と、整備費はどの程度になると考えているのか。 3点目は、地域防災計画の策定に当たっては、市民が計画内容を知っておくことは重要であります。そのためには、計画段階から対象地区住民が参加することが大切です。対象地区住民が参加した中で、地域防災計画を策定する考えについて。 4点目は、地域防災計画が策定されていますが、地区の自主防災組織の代表者のほとんどの方が知らないのが現状です。今までの地域防災計画の策定等に当たって、地域の自主防災組織との連携はどのようにしていたのか、また、自主防災組織をどのように位置づけ連携をしようとしているのか、お伺いいたします。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○議長(谷本繁男君) ただいまの26番議員の代表質問に対する当局の答弁を求めます。市長 増田昌三君。 〔市長(増田昌三君)登壇〕
◎市長(増田昌三君) 26番三好議員の代表質問にお答え申し上げます。 市税についてのうち、
香川滞納整理機構(仮称)の運営で県も一緒に行動すべき、でございますが、この機構は、全県的な徴収体制の構築を目指すものだけに、県の積極的な役割が重要でございまして、本市といたしましては、県の人的・物的な支援とともに、滞納税の効果的な回収が図られる機構の早期設立に向け、県や市町と連携を図りながら
取り組みを進めてまいりたいと存じます。 次に、本年度の
市税徴収特別対策事業の実施でございますが、昨年度の成果等を踏まえ、
収納対策推進本部で
各種収入金の収納率向上の具体的方策を検討してまいりましたが、本年度は市税だけではなく、
国民健康保険料や介護保険料・
住宅使用料など14項目の収入金に対象を拡大し、管理職員160人により7月13日から1カ月間、特別対策事業を実施したいと考えております。 次に、休日や夜間による税窓口の開設実施状況でございますが、開庁時間内に市税の納付や税務相談が困難な方を対象に、利便性と収納率の向上を図るため、昨年度は休日2日、夜間2日の計4回、税窓口を開庁いたしましたが、来庁者は延べ295人、電話による相談は延べ170件でございました。こうした結果を踏まえ、本年度は休日4日、夜間4日の計8回、税窓口の開庁拡大を予定しており、今後とも市税の納付の利便性や税務相談の充実に努めてまいりたいと存じます。 次に、市税の納期前納付報奨金制度の廃止に対する市民への周知でございますが、この制度については来年度から廃止を予定しており、9月定例
市議会に市税条例の一部改正議案を提出し審議をお願いしたいと存じておりますが、本制度の廃止は全期前納者など市民への影響もございますことから、口座振替による全期前納者への個別通知や金融機関等への説明、さらには「広報たかまつ」等を活用し、周知に努めてまいりたいと存じます。 次に、納期前納付報奨金制度の廃止に伴う対応として、口座振替制度の加入促進の目標と今後の
取り組みでございますが、口座振替制度については、これまでも納税通知書に口座振替の申込書を同封して加入を促すとともに、官公署や事業所への戸別訪問による働きかけ、さらには、金融機関にも窓口での勧誘を依頼するなど加入促進に努めておりまして、昨年度の加入率は前年度を2.6%上回る26.2%に達しております。このような本制度の利用拡大は、納税者の利便性の向上と滞納防止にも有効であることから、現在、加入率32%を目標に
取り組みを進めておりまして、今後とも、より効果的な方策について検討を進め、制度の利用拡大に努めてまいりたいと存じます。 次に、市町合併問題のうち、合併の財政シミュレーションをどのように考えているのかでございますが、
合併協議会が作成する
建設計画の中で、合併後の、おおむね10年間について財政計画を定めることとなっておりまして、その作成に当たりましては、
合併特例法などによる国の財政支援制度を活用するとともに、地方交付税、国・県補助金、地方債等の依存財源を過大に見積もることなく、合併後の新市において健全な財政運営が行われるよう十分留意することといたしております。特に、御指摘の
合併特例債については、いわゆる借金でありますので、極力抑制することが必要であると考えております。 また、幾つかの枠組みに応じた財政シミュレーションなり、
合併特例債の発行に応じた財政シミュレーションを提示する考えでございますが、現在、六つの
合併協議会で個別に協議を進めているところでございまして、今後、各
合併協議会の協議の熟度や、それぞれの
建設計画の作成状況も見きわめる中で、必要に応じ総合調整を図りながら、財政計画全体の整合性を図ってまいりたいと存じます。 次に、合併市町の中・長期的な将来ビジョンの考えでございますが、今後、合併に対する各町の姿勢や各協議会における
建設計画の作成状況も見きわめる中で、それぞれの
建設計画における考え方や主要事業等を集約整理した形で、合併後の高松市の将来像を取りまとめてまいりたいと存じます。 また、合併後の町づくりの中で、線引き廃止前の市街化調整区域と合併される町との地域間のバランスをどのように考えているのかでございますが、合併による新しい町づくりについては、基本的には
合併特例法の考え方である一体性の速やかな確立と地域の均衡ある発展ということを念頭に、地域の特性を十分に踏まえたバランスのとれた町づくりに留意することが必要であり、具体的には都市計画制度の適用のあり方など、個別項目の調整において適切な対応をしてまいりたいと存じます。 次に、一部事務組合等の広域行政の再編でございますが、市町合併に伴い、これまでの自治体の枠組みが変わることにより、広域行政の再編が必要となりますが、この機会をとらえ、合併による一部事務組合の規約改正の時期を見据えながら、今後、関係町との間で共同処理事務の見直しを初め、広域行政のあり方などについて十分な協議検討を行ってまいりたいと存じます。 次に、中核市域の拡大による県からの財源移譲はどのようになると考えているのかでございますが、現在、県が実施している町に関する事務事業のうち、合併に伴い中核市の事務事業となるものについては本市が実施することとなりますが、財源につきましては、国庫支出金や地方交付税など、事業に見合う移譲があるものと存じます。 次に、市町村の合併の特例に関する法律の改正に伴い、今後の
合併協議会との関連でございますが、このたびの
合併特例法の改正により、平成17年3月31日までに関係市町議会の議決を経て、県知事に合併の申請を行い、平成18年3月31日までに合併したものについては、引き続き国の財政支援等が適用されることとなり、実質的に合併期限が1年延長されております。本市としては、塩江町との
合併協議会において、なお流動的な要素はございますが、現時点での合併の目標期日として設定している平成17年3月31日までの合併を念頭に協議を進めてまいりますとともに、その他の町との
合併協議会につきましても、改正
合併特例法の適用を受けることができる期限内の合併を目指してまいりたいと存じます。 次に、都市計画のうち、線引き廃止をどのように受けとめているかでございますが、本年5月17日の線引きの廃止により、これまでの土地利用の不均衡が是正されるとともに、生活圏域を一つの都市計画区域として再編された高松広域都市計画区域において、整合のとれた一体的な土地利用の誘導が図られるものと考えております。今後の町づくりにつきましては、少子・高齢化、環境問題など社会経済情勢が大きく変化する中で、
サンポート高松や丸亀町商店街等の都市再開発の推進など、都市機能の充実により活力ある中心市街地の再生に努めるとともに、郊外部におきましては、緑地など自然的環境への十分な配慮のもと、新たな土地利用コントロールに基づき、適正な土地利用の誘導を行うことにより、豊かな田園環境を有する、ゆとりある居住の実現を図ってまいりたいと存じます。 また、高松市都市計画マスタープランの見直しの考えでございますが、本市のマスタープランは平成9年12月に策定したものでございまして、その中で位置づけた都市の将来像や
都市づくりの方向性は線引き制度の有無にかかわらず変わりませんが、県の都市計画区域マスタープランが策定されるとともに、山田地区の一部が都市計画区域に編入されたことから、市町合併の動向にも十分留意する中で、市のマスタープランの部分的な見直しを検討してまいりたいと存じます。 次に、今後の
都市づくりの行政の中で、独自の展開ができる委任条例の活用でございますが、線引きにかわる新しい土地利用コントロール方策として、特定用途制限地域の指定や開発許可制度の見直しを行ったところでございまして、これらは良好な町づくりを進めるため、都市計画法や建築基準法に委任された条例を制定し、具体の制限を行うものであり、開発許可対象面積の引き下げや、最低敷地規模面積を位置づけた開発許可等に関する条例並びに特定用途制限地域内における建築物等の制限に関する条例を本年3月に制定するなど、既に取り組んでいるところでございます。 今後におきましても、線引き廃止後の土地利用の変化・動向を見きわめる中で、開発許可制度等の的確な運用に努めてまいりたいと存じます。 次に、総合性・独自性を兼ね備えた、自主条例である町づくり条例を制定する考えでございますが、法律に基づかない自主条例の町づくり条例は、都市計画マスタープランなどを補完し、地域独自の一層の、きめ細かな町づくりを進める上で有効であり、これまで都市景観条例等を制定してまいりましたが、実効性の高い委任条例の的確な活用・運用を図ることが重要と考えておりまして、現時点において新たな条例の制定は考えておりませんが、今後、必要に応じ適切に対応してまいりたいと存じます。 次に、線引き廃止に伴う今後の下水道整備事業の考えでございますが、本市の下水道計画は、基本的に従前の市街化区域を計画区域に定めており、平成15年度末までの面積整備率は約62%でございます。このため、当分の間、現行の計画区域の整備を進めてまいりますが、厳しい財政状況のもと、家屋の密集度が高い地区を優先するなど、より効率的な整備に努めてまいりたいと存じております。 また、計画の見直しにつきましては、今後の人口動態や家屋密集度など地域の実情を踏まえ、費用対効果や合併処理浄化槽との役割分担も考慮する中で適切に対応してまいりたいと存じます。 次に、線引き廃止後の町づくりで、農振地域の農地の取り扱いでございますが、このたびの都市計画の見直しに伴い、農用地の開発ニーズの大幅な増加の動きが見られるところでございます。今後、土地利用の動向などを見きわめながら、都市的土地利用と農業的土地利用との適切な調整により秩序ある開発を図るとともに、農用地区域を初めとした優良な農地等の確保・保全に努めてまいりたいと存じます。 また、農振地域の見直しでございますが、今後、高松市農業振興地域整備促進協議会におきまして、本年1月に実施した農業者意向調査の結果を初め、農業近代化施設整備や土地改良事業等の計画、農用地の利用など総合的に協議検討し、県の基本方針との整合性を図る中で、高松市農業振興地域整備計画を見直してまいりたいと存じます。 次に、新たに整備された都市計画道路沿いの優良農地──第1種農地の規制緩和でございますが、土地改良事業で基盤整備した優良農地などにつきましては、事業完了後8年を経過し、広域性が高い事業や地域の農業の振興に資する施設など、農業振興施策に著しい支障にならない場合には開発が可能となっているところでございます。今後さらに適切な土地利用について、本市農業委員会と連携しながら国・県へ働きかけてまいりたいと存じます。 次に、
サンポート高松について、本市へのアクセスのよさ、利便性の向上策のうち、瀬戸大橋通行料金を一般高速道路並みに値下げするための
取り組みでございますが、これまでも本市では、四国市長会などを通じ、機会あるごとに瀬戸大橋料金の大幅な引き下げを強く要望してまいっておりまして、昨年7月からは1年間の限定で新特別料金が適用されておりますが、いまだ利用者には割高感が強く、引き下げによる効果が見えるまでに至っておりません。 このようなことから、本年7月以降につきましても、さらに大幅な引き下げについて、県や関係団体と連携して国などに強く要望してまいりたいと存じます。 次に、さぬき浜街道の高松坂出有料道路の無料化でございますが、この道路の無料化につきましては、平成14年7月に香川県市長会から、同年11月には香川県
市議会議長会から、それぞれ県に要望したところでございますが、県としては、当面、無料化は難しいとの回答でございました。 しかしながら、この道路は県西部と本市を結ぶ重要な路線でありますことから、今後とも引き続き関係市町ともども県に対して要望してまいりたいと存じます。 なお、香川県道路公社では、
サンポート高松グランドオープン記念事業に協賛して、来年3月末まで利用できる、割引となる記念通行券つき回数券を本年7月31日までの期間限定で発売いたしております。 次に、サンポートの駐車料金制度の見直しでございますが、駐車料金の設定に当たりましては、駐車場法等で付近の民間駐車場の駐車料金と著しく均衡を失しないものとする定めがありますとともに、建設費の償還問題や受益者負担の観点からも、駐車料金制度の見直しは考えておりません。 次に、文化事業・イベント等の情報発信の強化のうち、コンベンション活動の強化でございますが、本市におきましては、昨年度、高松観光協会と財団法人 高松コンベンション・ビューローを統合し、組織の拡充強化を図る中で、国内外からのコンベンションの積極的な誘致に努めているところでございます。 今後におきましても、サンポートホール高松や国際会議場など、本市の新たな魅力を国内外に情報発信し、コンベンション活動の強化を図ってまいりたいと存じます。 次に、定住人口を増加させる
取り組みのうち、都市居住型住宅の建設促進に向けた賃貸住宅等の建設費への支援制度の創設でございますが、本市におきましては、これまで片原町や丸亀町の市街地再開発事業の中で、都市居住型住宅の建設促進に努めるとともに、中堅所得者層を対象とした特定優良賃貸住宅や高齢者向け優良賃貸住宅に対する助成制度を設け、賃貸住宅の整備促進を図っているところでございます。 今後におきましても、都市居住型住宅の建設促進に向け、これらの制度が、より一層活用されるよう周知に努めてまいりたいと存じます。 また、組合施行による区画整理事業の面的整備の
取り組みでございますが、区画整理事業は健全な市街地を形成する効果的な手法であり、本市においても助成制度を定めておりますことから、この制度が活用されるよう周知・PRに努めてまいりたいと存じます。 次に、定住に向けた個人住宅の建築・改築資金の融資や賃貸住宅入居者に対する家賃助成などの
取り組みでございますが、極めて厳しい財政状況や公平性の観点から、現行の助成制度以外に新たに融資や家賃助成などの制度を設けることは困難かと存じます。 次に、行政サービス・社会サービスの質の向上や居住コストの低減のための施策の推進でございますが、都市の定住人口を増加させていくためには、市民が安全で快適に生活でき、いつまでも住み続けたいと思う魅力と活力あふれる町づくりを進めることが重要であると存じます。 このようなことから、新・高松市
総合計画に基づき、利便性の高い都市交通体系や下水道などの生活環境基盤の整備、子育て支援など、人にやさしい保健・医療・福祉サービスの充実、市民の学習・文化活動への支援、就労機会の拡大、さらには、特定優良賃貸住宅の供給促進や高齢者向け優良賃貸住宅制度の導入など、ハード・ソフトの両面から定住促進につながる施策・事業を一層推進してまいりたいと存じます。 次に、A1街区の活用策など今後の対応でございますが、本格的な活用策が決定するまでの間、民間活力の導入を基本に、今後、地域再生や構造改革特区制度などの活用も含め、専門的な見地から、その活用策を探る調査を実施するとともに、検討組織を設置するなど幅広く御意見を伺いながら、平成18年を目途に検討してまいりたいと存じます。 次に、雇用関係のうち、本市の雇用情勢の状況でございますが、本市を含むハローワーク高松管内の本年4月の求人状況では、全国の有効求人倍率0.82倍に対し1.18倍であり、また、前年同期比で0.25ポイント改善され、全国的にも比較的良好に推移している状況でございます。 また、対応でございますが、本市におきましては、就業支援を推進するため、商業業務機能の強化や工業の振興、緊急雇用創出事業などの諸施策を初め、関係機関と連携し、共同求人説明会・職業適性診断や職業相談等を実施しているところでございます。 次に、職業安定法の改正の受けとめでございますが、従来、地方公共団体において実施できなかった無料職業紹介事業が国への届け出により可能になったもので、特に厳しい産業構造から、失業を多く抱え、国の施策が及びにくい地域などには有効なものと存じております。 また、市として、どこまで
取り組みができるかでございますが、地方公共団体が、みずから行う行政施策に附帯して職業紹介をすることが認められるもので、特段その範囲が限定されるものではないと伺っております。 また、職業紹介事業を行う考えでございますが、本市では職業紹介・職業相談等につきまして、ハローワーク高松を初め、30歳未満の若年層を対象とした、しごとプラザ高松が昨年3月末に開設され、さらには、高松テルサ内の雇用・能力開発機構香川センターによる雇用開発業務など、他都市と比べ環境が比較的に整っておりますほか、本市といたしましても、庁舎1階市民フロアにおいて、ハローワーク高松の求人情報の提供などを行っているところでございます。 このようなことから、現在のところ、本市独自の事業実施は考えておりませんが、今後、関係機関との連携を密に図るとともに、他市の
取り組み状況を調査してまいりたいと存じます。 次に、企業の撤退や郊外流出をどのように認識し対応したのか。また、今後の対策と企業誘致、及び働く場や経済活動の場としての産業の振興でございますが、企業の流出等につきましては、長期にわたる景気低迷等により企業の統廃合が急速に進んでいること、また、テナント料や駐車場事情等による企業の郊外移転等が大きな要因でないかと存じております。これまで本市といたしましては、県と共同し、企業立地説明会を実施するなど企業誘致に努めるとともに、中小企業の経営基盤の強化や知識集約化企業の立地促進、中心市街地の活性化などに努めてまいったところでございます。 今後におきましても、関係機関と一層の連携を図り、これら事業を積極的に推進してまいりますとともに、高松市中小企業振興審議会の御意見もいただくなどの中で、有効な企業誘致策や雇用・経済活動の場として地域を支える産業の振興方策を探ってまいりたいと存じます。 次に、子育てのうち、子供を取り巻く現状と課題でございますが、家庭における育児不安の増大や地域の子育て機能の低下、
児童虐待の増加など、子供や家庭を取り巻く環境が大きく変化しておりますことから、家庭・企業・地域・行政が、それぞれの役割を果たす中で、子育てと仕事の両立支援や地域の子育て機能の再生等の課題に協働して取り組むことが必要であると存じております。 対策としましては、現在、乳児保育や延長保育など多様な保育サービスの充実のほか、放課後
児童対策の拡充など、新高松市健やか子育て支援計画に基づく子育て支援策の推進に努めております。また、本年度は次代の社会を担う子供が健やかに生まれ育成される環境の整備を目指した次世代育成支援対策の行動計画を策定するため、本年3月に
市民ニーズ調査を実施したほか、5月には公募委員も含めた次世代育成支援対策行動計画策定懇談会を設置したところでございます。今後は調査結果や国の行動計画策定指針等を踏まえ、
市議会や懇談会での御意見をお聞きする中で、実効性のある行動計画を策定し、一層の施策の充実に努めてまいりたいと存じます。 次に、本市の出生数と育児不安による相談件数でございますが、平成15年の出生数は3,449人で、前年に比べ174人減少しており、また、相談件数は平成15年度は498件で、前年度に比べ15件増加しております。 また、
児童虐待件数の動向と対応でございますが、平成15年度の本市の相談件数は104件で、前年度に比べ37件増加しており、内容は、身体的
虐待43件、ネグレクト40件、心理的
虐待17件、性的
虐待4件となっておりまして、特に
児童に著しい心理的外傷を与える
虐待が増加しております。今後は、これまで以上に育児相談・家庭相談等をきめ細かく行うとともに、関係機関との連携を密にする中で、
虐待の発生予防に努めるほか、
児童虐待ケース協議会を開催するなど、適切に対応してまいりたいと存じます。 また、本年10月には
児童虐待の防止に関する法律の改正施行により、
児童虐待の防止等のために必要な体制の整備など、地方公共団体の責務が明確化されることを受け、新たに
虐待防止ネットワーク会議を設置するなど、関係機関と連携を図りながら適切に対応してまいりたいと存じます。 次に、地域の子育て支援体制の
取り組み状況でございますが、本市では、保育所を活動の拠点とした地域子育て支援センター事業を初め、地域に開かれた幼稚園づくり推進事業、公民館事業として子育て家庭の育児不安の相談、子育てサークルや母親グループの自主的な活動支援、遊び場・交流の場の提供など、地域での子育て支援に取り組んでいるところでございます。課題としましては、子育て家庭の孤立化、子育ての不安感・負担感の増大などから、在宅児も含めた、すべての子育て家庭への支援の必要性が増加しており、地域における子育て支援の強化を図ることが求められていると認識しております。 また、今後の
取り組みとしましては、現在進めております次世代育成支援対策の行動計画を策定する中で、
児童福祉法の改正の趣旨を踏まえ、子育て家庭が集える身近な場の提供や、地域の子育て支援団体等との協働のほか、関係部局とも連携を図りながら、地域全体で子育てを支援するための仕組みを検討してまいりたいと存じます。 次に、長時間労働が子育てに影響があると言われていることについて、市としての企業に対する働きかけ、また、今後の
取り組みでございますが、これまで本市におきましては、市内の事業所を対象とした「たかまつ労政だより」において、育児介護休業法の改正に伴う小学校就学までの勤務時間短縮等の措置や国の育児両立支援奨励金など、各種制度の周知啓発を行ってきたところでございます。 今後におきましても、「たかまつ労政だより」や本市ホームページ等により、効果的な周知啓発に努めてまいりたいと存じます。 次に、市民病院の運営のうち、住民医療アンケート調査や患者アンケート調査・病院職員アンケート調査の実施と、調査結果をどのように生かしているのかでございますが、市民病院におきましては、患者本位の、安全で信頼される医療を提供するため、定期的に患者に対して施設や接遇・待ち時間等についてのアンケート調査を実施し、その内容を分析して、患者サービスの向上に反映させているところでございます。 なお、住民・職員に対するアンケートにつきましては、院内の各種会合等での職員の意見交換を充実させるとともに、今後検討してまいりたいと存じます。 また、住民が主体・主人公とした運営でございますが、市民病院では市民・患者本位と地域性を柱とした病院運営の基本理念を定め業務に取り組むとともに、来院者・患者からの意見、提言等も運営面に反映させているところでございます。 次に、自治体病院の役割について、住民に対しどのように理解を得る努力をしているのかでございますが、市民病院では、経営方針・業務状況等を年2回公表しており、平成12年度からはホームページにより運営方針等について情報を提供しているところでございます。今後とも広報紙その他の媒体を積極的に活用し、住民に理解を深めることができるよう工夫してまいりたいと存じます。 次に、市民病院と保健所・保健センター・福祉施設の連携でございますが、医療機関として、保健センター事業としての各種検診・検査等の業務や、感染症対策として保健所との合同訓練のほか、一部福祉施設と診療協力病院としての協定を結ぶなど連携を図っているところでございます。 また、高齢者の生きがいづくりの組織化については、病院独自で患者や一般市民を対象とした糖尿病・生活習慣病・呼吸器などの教室を定期的に開催するほか、地域等での医療に関する講習会に医師等を派遣しておりますが、今後、関連部署と連携を図り、医療面から、より積極的にかかわってまいりたいと存じます。 また、独自の輸送網については、市民病院ループバスの運行や駐車場の整備により通院手段は確保できておりますことなどから、現時点では考えておりません。 また、在宅支援を支える訪問看護制度の充実でございますが、介護保険制度の導入や民間等の訪問看護ステーションが充実してきていることなどを踏まえ、退院患者を中心に必要に応じ適切に対応してまいりたいと存じます。 次に、市民病院が生き延びるためにどのようにすべきと考えているのか。また、早急に基本方針を示す考えでございますが、昨今の厳しい医療環境の中、自治体病院として対応すべき医療の分野、真に市民が必要とする医療の分野、さらには、高齢化が進行する中、予防医療等も認識した上で、患者サービスの向上や地域とのかかわりも視野に入れた運営と経営の健全化が不可欠と存じます。 このようなことから、現在、これらを包括する経営改善計画の策定を進めているところでございます。 次に、防災計画のうち、東南海・南海地震防災対策推進基本計画を受けての今後の対応でございますが、この基本計画は、国の中央防災会議において、東南海・南海地震に係る防災対策の推進に関する基本的方針や、地方公共団体等が作成する推進計画の基本となる事項等について定め、去る3月31日に発表されたものでございます。 本市におきましても、地震防災上緊急に整備すべき施設、津波からの防護や円滑な避難の確保に関する事項等について推進計画の作成が義務づけられておりますことから、国の基本計画や、今後、県が策定する推進計画の趣旨をも踏まえながら、できるだけ早期に現行の高松市地域防災計画の見直しを行い、災害に強い町づくりを進めてまいりたいと存じます。 次に、津波により避難が必要と想定される地区でございますが、先般、県が公表した津波浸水予測によりますと、両地震がマグニチュード8.6で同時に発生し、防波堤や護岸などの施設が倒壊や破損により機能せず、満潮時に津波が襲来した場合には、内陸付近にまで浸水することが想定され、このうち浸水深が0.5メートル未満の地区として花園・屋島西などの8校区で、また、0.5メートル以上2メートル未満の地区として松島・木太北部・香西などの13校区で浸水が想定されております。 また、特に、地震防災上緊急に整備すべき施設等の数と整備費でございますが、現段階での把握は困難でございまして、今後、本市の地域防災計画を見直す中で検討してまいりたいと存じます。 次に、対象地区住民が参加した中で地域防災計画を策定する考えでございますが、地震による被害を最小限にとどめるためには、災害対策の推進とともに、みずからの生命と財産はみずからの手で守るという「自助」「共助」の考えが非常に重要であり、計画の見直しに当たりましては、対象地区住民が参加することは防災に対する理解を深め、意識の啓発を図る上で大切なことと存じておりますことから、今後、地域住民も参画する計画策定の方策を考えてまいりたいと存じます。 次に、今までの地域防災計画の策定等に当たって、地域の自主防災組織との連携と、今後、自主防災組織をどのように位置づけ、連携するのかでございますが、本市では、これまで各地区での自主防災組織の結成促進や育成強化を図るとともに、訓練の指導やリーダーの研修、さらには、活動に必要な防災資機材の整備のほか、各地区の自主防災組織で結成する高松市自主防災組織連絡協議会を設置し、防災意識の啓発や相互の連絡調整等に努めてまいったところでございます。 しかしながら、これまでの地域防災計画の策定等に当たりましては、自主防災組織との連携が必ずしも十分ではないところもございましたことから、今後におきましては、被害の拡大防止や軽減を図る上において、自主防災組織の果たす役割の重要性を適切に位置づけ、これら組織との連携を図りながら、地域における防災活動が十分に確保されるよう適切に対応してまいりたいと存じます。 なお、その他の件につきましては、教育長から答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。
○議長(谷本繁男君) 教育長 浮田清市君。
◎教育長(浮田清市君) 26番三好議員の代表質問にお答え申し上げます。
サンポート高松についてのうち、文化事業・イベント等の情報発信をするために、サンポートホール高松や美術館などのネットワークを強化する考えでございますが、現在、サンポートホール高松の催し物などの各種文化情報を気軽に入手できるインフォメーションゾーンとして、ホール棟1階にコミュニケーションプラザを設置しており、他の文化施設における催し物などのイベント情報もこちらで入手することができるようになっております。 また、美術館においては、1階の受付横にサンポートホール高松催し物御案内コーナーを設け、ポスター掲示・チラシ配布・チケット販売を行うなどの連携を図っており、他の文化施設等においてもスペース的な問題はありますものの、可能な限りポスター掲示等を行っておるところでございます。 今後におきましても一層連携を進め、だれもがいつでも手軽に文化・イベント情報を得られるよう努めてまいりたいと存じます。御理解賜りたいと存じます。
○議長(谷本繁男君) 以上で当局の答弁は終わりました。 再質問はありませんか。──御発言がないようでありますので、以上で26番議員の代表質問は終わりました。 お諮りいたします。 本日の会議は、これで延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷本繁男君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議は、これで延会することに決定いたしました。 なお、明17日の継続
市議会は、午前10時に会議を開きます。 本日は、これにて延会いたします。 午後2時18分 延会 ─────────────────────地方自治法第123条第2項による署名者 議 長 議 員 議 員...